NEWS(12/06/08 12:31)

「Firefox 14」ベータ版が公開、セキュリティを重視したいくつかの改善が施される

プラグインコンテンツの“Click to Play”機能搭載も

「Firefox」v14.0b6「Firefox」v14.0b6

 Mozillaは8日(日本時間)、Webブラウザー「Firefox」の次期バージョン「Firefox 14」のベータ版を公開した。Windows XP/Server 2003/Vista/7および64bit版のVista/7に対応するフリーソフトで、Mac OS X版およびLinux版も用意されている。現在、Mozillaのプレビュー版公開ページからダウンロード可能。

 「Firefox 14」では、セキュリティを重視したいくつかの改善が施されている。

 たとえばユーザーインターフェイス面では、HTTPS接続した場合のロケーションバーのデザインが変更され、コンテンツがすべて暗号化されている場合は、ロケーションバー左端に“鍵”アイコンが付与されるようになった。また、暗号化されたコンテンツと暗号化されていないコンテンツが混在しているサイトでは“警告”アイコンが表示される。

HTTPS接続HTTPS接続

HTTPS接続(EV SSL証明書を利用しているサイト)HTTPS接続(EV SSL証明書を利用しているサイト)

HTTPS接続(暗号化されたコンテンツと暗号化されていないコンテンツが混在しているサイト)HTTPS接続(暗号化されたコンテンツと暗号化されていないコンテンツが混在しているサイト)

 さらに、Google検索の際にSSL暗号化通信を利用するように初期設定が変更された。この変更は、信頼されていないネットワークに個人情報が収集されたり、検索結果が改変・検閲されたりするのを防ぐためであるとのこと。「Firefox」では、ロケーションバー・検索ボックス・選択テキストの右クリックメニュー・スタートページという4つの方法でGoogle検索が利用できるが、それいずれを利用しても“https://www.google.co.jp/”(日本の場合)へ接続され、通信が暗号化されるようになる。

 そのほか、ユーザーが指示するまでプラグインコンテンツをロードしないようにする“Click to Play(クリックして再生)”機能が追加された。ただし、この設定を有効にする設定画面はまだ用意されていない。また、Mac OS X版でMac OS X 10.7“Lion”のフルスクリーン機能がサポートされたのも大きな改良のひとつとされている。

 なお、正式版の公開は7月17日が予定されている。本バージョンでは、v10.0以降最新版が提供されていなかったAndroid版「Firefox」の正式版も提供される予定。Android版「Firefox 14」は、デスクトップ版と共通のユーザーインターフェイス技術“XUL”ではなく、Android OSネイティブのユーザーインターフェイスが採用されており、大幅なパフォーマンスの改善が期待できる。

【著作権者】
contributors to the Mozilla Project
【対応OS】
Windows XP/Server 2003/Vista/7/Vista x64/7 x64など
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
14.0b6(12/06/07)

(柳 英俊)