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オープンソースの電子書籍ソフト「calibre」がメジャーアップデート
「Qt 5」を採用。EPUB/AZW3に対応する書籍編集機能の追加、ライブラリ機能の強化も
(2014/8/22 17:50)
オープンソースの電子書籍ソフト「calibre」の最新版v2.0が、21日に公開された。1年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。現在、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロード可能。
「calibre」は電子書籍のライブラリ管理、フォーマットの変換、電子書籍リーダーとの同期などが行えるソフト。GUIフレームワーク「Qt」を利用したクロスプラットフォームアプリで、MacやLinuxでも利用できる。
v1.0からの変更点は、実に多岐にわたる。たとえば、EPUB形式や“Kindle”で利用されているAZW3形式の電子書籍が編集できる電子書籍エディターが搭載された。この電子書籍エディターは比較機能を備えており、旧版と新版の変更点チェックを簡単に行うことが可能。一方をエディター画面で開き、[File]-[Compare to anothoer book]メニューで他の電子書籍ファイルを指定すると、相違点が色分けされたDIFF画面が表示される。
一方、ライブラリ画面では書籍の管理に役立つ2つの機能が新たに追加された。
1つは、特定のルールに合致した書籍に指定したアイコンを付与する“エンブレム”機能。ルールの[設定]-[外観]ダイアログの[Cover Grid]タブにある[Emblems]タブで指定が可能。たとえば評価が一定上の書籍に“お気に入り”を示すハートアイコンと追加したり、特定のデバイスと同期された書籍にデバイスのアイコンを付与するといった運用が可能だろう。なお、“エンブレム”機能で指定したアイコンが表示されるのは、ライブラリがグリッドビューの場合のみとなる。
もう1つは、書籍へ“ピン”マークを追加できる“ブックマーク”機能。この機能は[設定]-[ツールバー]ダイアログでツールバーに[Mark books]ボタンを追加することで利用できるようになる。書籍に一時的なマークを付けたい場合に役立つだろう。
さらに内部的な変更として、これまでの「Qt 4」に代り「Qt 5」が新たに採用された。これにより、従来は修正の難しかったユーザーインターフェイスの不具合が数多く解決されている。また、電子書籍ビューワーでWindowsタブレットがサポートされたのも大きな改善点。ページ送りなどがタッチジェスチャーで行えるようになった。
ソフトウェア情報
- 「calibre」Windows版
- 【著作権者】
- Kovid Goyal 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8(64bit版を含む)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 2.0(14/08/21)