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GitHub、オープンソースのテキストエディター「Atom」の最新正式版v1.7を公開

Windows版のポータブルパッケージを追加。次期ベータ版v1.8も同時リリース

「Atom」v1.7

 米GitHub Inc.は12日(現地時間)、オープンソースのテキストエディター「Atom」の最新正式版v1.7.0を公開した。Windows/Linux/Macに対応するクロスプラットフォームアプリで、現在本ソフトの公式サイトから無償でダウンロードできる。

 「Atom 1.7」では、Windows版のポータブルパッケージが追加された。セットアップ不要で利用できるので、USBメモリやオンラインストレージなどに保存して、さまざまな環境で同じ設定の「Atom」を利用できる。

 また、動作面では[Ctrl]+[Tab]キーのよるタブの切り替えが“最も最近使用されたもの(MRU:most recently used)”ベースへと変更された。これはユーザーからの要望が最も多かった機能だという。従来通りの“右隣のタブへ切り替える”という挙動に戻したい場合は、キーマップファイルを編集してほしいとのこと。

 さらに、ツリービューでファイルをクリックした際の挙動も若干変更されている。具体的には、「Atom 1.6」でサポートされた“タブの保留(Pending Pane Items)”が有効になっている場合、ツリービューアイテムのシングルクリックでファイルが保留モードで開かれるが、フォーカスはツリービューに残る。ダブルクリックすると、ファイルが編集モードになり、フォーカスはエディターへ移る。“タブの保留”が無効の場合は、シングルクリックでツリービューのファイル選択、ダブルクリックでファイルを開いてエディター画面へフォーカスが移動するという挙動になる。

 これはファイルツリーでリネームや削除などのファイル操作を行いやすくするためであるとのこと。また、他のエディターの挙動とも近くなるため、操作の習熟も容易となる。

 そのほかにも、アプリケーションフレームワーク「Electron」が更新され、レンダリングエンジンは「Google Chrome 47」相当に、「Node.js」はv5.1.1へとアップデートされた。また、コマンドラインからプロジェクトフォルダーを追加する機能や、「Atom」がクラッシュした際に編集内容を復元する機能がサポートされたほか、キーマップファイルで“keyUp”イベントが利用できるようになっている。

 なお、同日付けで次期バージョンとなるv1.8.0のベータ版もリリースされている。本ベータ版では選択したテキストを同じ行で左右に移動させるコマンドが追加されるという。

ソフトウェア情報

「Atom」Windows向け安定版
【著作権者】
GitHub Inc.
【対応OS】
Windows 7以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.7.0(16/04/12)

(樽井 秀人)