レビュー
空き容量に不安のあるPCでも使えるオンラインストレージ“Box”の公式クライアント「Box Drive」
タスクトレイアイコンからリモートファイルの検索が行えるのも便利
2017年9月8日 06:00
「Box Drive」は、オンラインストレージサービス“Box”の公式クライアントアプリ。Windows/Macに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 10で動作を確認した。“Box”の公式サイトからダウンロードできる。
オンラインストレージといえば“Dropbox”、“OneDrive”、“Google Drive”などが定番だが、“Box”も忘れてはならない存在だ。どちらかというと法人向けの機能が充実しているイメージだが、個人でも10GBのストレージが無償で利用できる(月額1,200円の“Personal Pro”版なら100GBまで利用可能)。
気になるデスクトップでの使い勝手も、「エクスプローラー」統合型の専用クライアントアプリ「Box Drive」が用意されているため、問題はない。“Dropbox”や“OneDrive”と同様、ローカルフォルダーと同じように「エクスプローラー」でクラウドストレージを扱えるほか、右クリックメニューから共有リンクを取得できる点も同じだ。これらのサービスを利用したことのあるユーザーなら違和感なく利用できるだろう。
とはいえ、「Box Drive」がこれらのコピーであるわけではない。たとえば、見た目はすべてのリモートファイルをローカルと同期しているようだが、実際はアクセスしたファイルのみをローカルにキャッシュしている点などはユニークと言える。
この方式は必要なファイルだけをダウンロードしてキャッシュするためローカルストレージの空き領域とネットワーク帯域を節約できるほか、“Dropbox”や“OneDrive”でお馴染みの“フォルダーの選択同期”といった機能が不要となっているのがメリットだ。ストレージの限られたモバイルPCやタブレットPCでも、同期フォルダーの選択といった設定なしに、初期設定のままシンプルに利用できるのはうれしい点と言えるだろう。なお、キャッシュ領域はディスクの空き容量の半分または25GBに設定されているとのこと。
また、タスクトレイアイコンからリモートファイルの検索が行えるのも便利だ。タスクトレイアイコンから呼び出せるパネルは、“Dropbox”や“OneDrive”ならばアップロードとダウンロードの進捗などを表示する領域に使われているが、「Box Drive」ではそれらが不要なので、検索パネルの領域として使われている。
なお、「Box Drive」はパブリックベータ版という扱いになっているので注意。安定性を優先したい場合は、選択したファイルやフォルダーをローカルと同期する仕組みの「Box Sync 4.0」を利用すべきだ。「Box Sync」ではオフラインアクセスなども行える。また、「Box Drive」と「Box Sync」の併用には既知の問題があるため、どちらか一方の利用を推奨する。
ソフトウェア情報
- 「Box Drive」
- 【著作権者】
- Box
- 【対応OS】
- Windows/Mac(編集部にてWindows 10で動作を確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.31