REVIEW(11/05/16)
青空文庫の文学作品をGoogle Chromeでも存分に楽しめる「青空縦書きリーダー」
縦書きと明朝体フォントでより書籍らしい表示に
「青空縦書きリーダー」は、電子図書館サイト“青空文庫”の作品閲覧を支援する「Google Chrome」用の拡張機能。「Google Chrome」に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows XP上の「Google Chrome」v11.0.696.68で動作を確認した。ライブラリサイト“Chrome ウェブストア”からダウンロードできる。
青空文庫の文学作品を閲覧したいときには、専用ビューワーを利用するのが一般的だ。また「Internet Explorer」や「Google Chrome」などのWebブラウザーでも、各作品ページのXHTMLファイルをクリックすれば、作品をルビつきで閲覧できる。そのため青空文庫の利用がときどきなら、専用ビューワーをインストールする必要はないかもしれない。
ただしこのとき、ほとんどの専用ビューワーが実際の書籍と同じように青空文庫作品を縦書きで表示してくれる一方で、Webブラウザーでは横書きでの表示になってしまう。モニター越しというだけでも読書が味気なくなるのに、それが横書きともなると、もはや日本の文学作品を楽しめる状態ではないと考える読書家も多いのではないだろうか。
そこで「青空縦書きリーダー」を導入すれば、「Google Chrome」で青空文庫のXHTMLファイルを開いたときに、作品が自動的に縦書きで表示されるようになる。また、表示フォントも“MS 明朝”へと切り替わるため、より書籍らしい環境で読書を楽しめるだろう。
なお技術的な話になるが、iPadやiPhoneなどで採用されている電子書籍フォーマット“EPUB”の最新版3.0では、日本語および縦書き表示に正式対応する予定である。そのため、iPad/iPhoneに搭載されている電子書籍ビューワー“iBooks”の描画エンジンでもあり、「Google Chrome」の描画エンジンでもある“WebKit”が縦書き表示への対応を進めている。本拡張機能はその動きに注目し、青空文庫作品の縦書き表示を実現したというわけだ。
- 【著作権者】
- Ezoe 氏
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows XPで動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.50(11/05/03)