REVIEW(12/04/03)

「数式入力パネル」によるMathMLの貼り付けを支援「MathML Clipboard Viewer」

手書きで数式を記述して一般的なテキストエディターへXMLとして貼り付けられる

「MathML Clipboard Viewer(MathMLクリップボードビューア)」v1.1「MathML Clipboard Viewer(MathMLクリップボードビューア)」v1.1

 「MathML Clipboard Viewer(MathMLクリップボードビューア)」は、クリップボードを監視して“MathML”データをテキストデータへ加工するタスクトレイ常駐型ソフト。Windows 7に対応するフリーソフトで、ベクターのライブラリページからダウンロードできる。

 “MathML(Mathematical Markup Language)”とは、XMLベースの数式マークアップ言語。Windows 7では「数式入力パネル」が標準搭載されており、MathMLを扱うことが可能。数式を手書きで入力し、それをクリップボード経由で「Microsoft Word」などへ挿入できる。その際、クリップボード内部ではデータがMathMLオブジェクトという特殊なデータ形式として扱われている。

 しかし、「メモ帳」をはじめとするMathMLオブジェクト非対応のテキストエディターには貼り付けられない。MathML自体はXMLに準じたテキストデータだが、「数式入力パネル」からクリップボードへデータが格納される際に、テキストデータとしてではなくMathMLオブジェクトという特殊形式としてのみ登録されているため、一般的なテキストエディターでは扱うことができないのだ。

 そこで「MathMLクリップボードビューア」の出番となる。本ソフトはクリップボードを監視し、MathMLオブジェクトが格納されると、それをテキストに変換して元のデータと併せて格納する。これで「数式入力パネル」で入力した数式を、一般的なテキストエディターへMathML(XML)として貼り付けられるようになるというわけだ。なお、テキスト情報の付加を行うには、[Textへ自動変換]にチェックを入れる必要がある。

「数式入力パネル」から数式をクリップボードへ貼り付け。MathMLオブジェクトのみがクリップボードに格納される「数式入力パネル」から数式をクリップボードへ貼り付け。MathMLオブジェクトのみがクリップボードに格納される

「MathML Clipboard Viewer」を常駐させると、MathMLオブジェクトに加えてクリップボードにテキストデータが格納される「MathML Clipboard Viewer」を常駐させると、MathMLオブジェクトに加えてクリップボードにテキストデータが格納される

クリップボード内のMathMLデータをツリー表示するビューワー機能も搭載クリップボード内のMathMLデータをツリー表示するビューワー機能も搭載

 そのほか、クリップボード内のMathMLデータをツリー表示するビューワー機能も搭載。MathMLのXMLタグ構造を把握したい場合には便利だろう。

【著作権者】
mikeo_410 氏
【対応OS】
Windows 7
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.1(12/01/10)

(柳 英俊)