レビュー

“青空文庫”を書籍風のデザインで縦書き表示できるChrome用拡張機能「縦書青空」

フォントの種類やサイズなどを変更できるほか、閲覧中の位置へ“栞”を挟む機能も

「縦書青空」v1.2.8

 「縦書青空」は、電子図書館サイト“青空文庫”のXHTML形式の電子書籍を、紙の書籍風デザインの縦書きで表示できる「Google Chrome」用拡張機能。「Google Chrome」に対応するフリーソフトで、編集部にて64bit版のWindows 7上の「Google Chrome」v28.0.1500.95で動作確認した。現在、作者のWebサイトからダウンロードできる。

 青空文庫のXHTML版ページを開き、本拡張機能のボタンを押すことで縦書き表示にすることが可能。ページの左上に表示されたボタンやマウスホイールの回転、カーソルキーの上下などでページの遷移を行える。また、ページ左上の3つあるボタンの内、中央のボタンを押すと元の横書き表示に戻すことが可能。

 ルビや傍点、字下げ、割り注といった青空文庫の書式に対応しており、書籍特有のレイアウトでの表示ができる。また、本拡張機能のオプション画面で、背景などのデザインを6種類の中から選択できるほか、フォントの種類・サイズや行間・文字の間隔、ルビのサイズ・ルビと本文との距離を設定可能。

オプション画面
フォントの種類・サイズや行間などをカスタマイズ可能
“文庫本(古書)”

 デザインには、白背景の“プレーン”のほか、古い文庫本の変色した紙のような薄茶色の“文庫本(古書)”、黒背景に黄土色の文字の“黒文庫”、薄い抹茶色の背景の上下に紫の帯が掛かった“抹茶あずき”、背景がうす灰色の竹細工風の模様になっている“籠目”、背景が黒い竹細工風の模様の“黒い籠目”が用意されている。また、“文庫本(古書)”“抹茶あずき”“黒い籠目”ではタイトルと作者名が文庫本の表紙風に表示されるほか、“黒文庫”では冒頭部分の背景に文庫本の表紙風のイラストがあしらわれている。

“抹茶あずき”
“文庫本(古書)”
“籠目”
“黒い籠目”

 さらに、縦書きにしたページの画面下部に表示されている[栞をはさむ]ボタンを押すと、“栞”を挟んで現在閲覧している位置を記録でき、後からそのページを開いた際に[栞を開く]ボタンを押してその位置までジャンプ可能。また、“栞”を挟んだ書籍はオプション画面の[栞をはさんだ本]タブに記録されており、本のタイトルをクリックすると新規タブで該当ページを開ける。

[栞をはさむ]ボタン
オプション画面の[栞をはさんだ本]タブ
青空文庫以外のページも縦書きにできる

 そのほか、青空文庫以外のページでもあまりレイアウトを崩さずに縦書き表示にすることが可能。ただし、縦書き表示にした際はリンクをクリックしてもWebページを移動できないので注意。

 なお、本拡張機能は“Chrome ウェブストア”では公開されておらず、作者サイトから直接ダウンロードする必要がある。インストールするには、まずダウンロードリンクの右クリックメニューから[名前を付けてリンク先を保存]項目を選んでCRXファイルダウンロードする。次に、ダウンロードしたCRXファイルを「Google Chrome」の“拡張機能”画面へドラッグ&ドロップすればよい。

ソフトウェア情報

「縦書青空」
【著作権者】
overQ 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 7 x64で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.2.8(13/06/12)

(長谷川 正太郎)