レビュー

個人商店の看板をフォント化するプロジェクト“のらもじ”

昭和時代の懐かしい雰囲気が漂う9種類のフォントを無償提供

上段が“ふじや”、下段が“万代スポーツ”

 “のらもじ発見プロジェクト”は、個人商店の看板をフォント化するWebサイト企画。昭和時代の懐かしい雰囲気が漂う個人商店を対象に、同プロジェクトがその看板に書かれた屋号の書体を独自にフォント化した上で公開している。

 同プロジェクトのフォントはすでに9種類もあり、玩具店“ふじや”、スポーツ用品店“万代スポーツ”、理髪店“理容ヒロセ”など、店主の許可を得て制作されている。それぞれの収録文字はひらがな、またはカタカナのみとなっており、看板の文字種に依存する。

 そのデザインはいずれも商店のそれと同じく、レトロかつ和風な雰囲気を醸し出している。同プロジェクトのWebサイトには、各フォントのデザインを確認するためのシミュレーターが用意されており、任意の文字列を看板上に印字できる。

 各フォントを無償でダウンロード・利用するときには、TwitterまたはFacebookでの共有を求められるが必須ではない。また、再配布や改変、二次創作物の意匠登録が禁止されていることに注意すれば商用も可能。

 なお、各フォントのライセンスは同プロジェクトではなく、看板の制作者および所有者に帰属し、Webサイト上で募っている最大1,000円の寄付金や、3,500円(税込み)で販売されているTシャツの代金はその一部が各商店へ還元される仕組みだ。

上段が“理容ヒロセ”、下段が“いがらし”

(中井 浩晶)