《第6問：解答》Windows 10のユーザープロファイルにはどんな種類がある？

　先週の出題「第6問　Windows 10のユーザープロファイルにはどんな種類がある？」の解答と解説をお伝えする。

　分からなかった人・間違えた人は、ぜひ実際にWindows 10を操作して確認していただきたい。

　移動ユーザープロファイルを使用すると、あるユーザーがどのコンピューターにサインインしても同じプロファイルを引き続き使用することができます（C）。

　ユーザープロファイルには4つの種類があり、用途や環境に合わせて使用できるようになっています。ユーザープロファイルの種類と特徴は次のとおりです。

●ローカルユーザープロファイル
　既定で使用されるプロファイルです。サインインしたコンピューター上のみに格納され、同じコンピューターにサインインする場合はそのプロファイルが使用されます（B）。ユーザーが1台のコンピューターにしかサインインしない場合には問題ありませんが、複数のコンピューターにサインインする場合はそれぞれのプロファイルは独立したデータとして扱われます。

●移動ユーザープロファイル
　あるユーザーが複数のコンピューターにサインインする環境向けのプロファイルです。移動ユーザープロファイルを使用すると、ユーザープロファイルはネットワーク上の共有フォルダーに格納され、サインインしたコンピューターにもそのコピーが格納されるため、どのコンピューターにサインインしても同じプロファイルを引き続き使用することができます（C）。内部的な動きとしては、サインイン時に共有フォルダーからローカルにダウンロードされ、サインアウト時にローカルから共有フォルダーへアップロードされます。Windows 10で移動ユーザープロファイルを使用すると、指定した共有フォルダー内に「＜ユーザー名＞.V5」というフォルダーが作成されます。

●固定ユーザープロファイル
　共有アカウント向けの、変更が保持されないプロファイルです（A）。固定ユーザープロファイルを使用すると、プロファイルの変更はローカルに一時的に格納されますが、サインアウトしたあとは保持されません。再度サインインすると、共有フォルダーから固定ユーザープロファイルをダウンロードし、ローカルユーザープロファイルを上書きします。共有アカウントなど、プロファイルの変更を制限したい場合に使用します。固定ユーザープロファイルを使用するには、プロファイル内のNTUSER.DATの拡張子を.manに変更します。

●スーパー固定ユーザープロファイル
　スーパー固定ユーザープロファイルも、固定ユーザープロファイルと同じようにどのコンピューターでも同じプロファイルが使用でき、サインアウト時に変更を破棄するプロファイルです。ただし、スーパー固定ユーザープロファイルでは、プロファイルがネットワークからコピーできない場合、そのユーザーはサインインできません。スーパー固定ユーザープロファイルを使用するには、移動ユーザープロファイルで作成されたフォルダーの名前を「＜ユーザー名＞.V5」から「＜ユーザー名＞.man.V5」に変更します。コピーユーザープロファイルという種類はありません（D）。

移動ユーザープロファイルの動作イメージ

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　「第6問　Windows 10のユーザープロファイルにはどんな種類がある？」の解説を読み終えた方は、ぜひ「第7問　ドライブを暗号化するBitLockerの鍵情報は何に格納できる？」にも挑戦してください。

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新井 慎太朗（あらい・しんたろう）

株式会社ソフィアネットワークに勤務し、NECマネジメントパートナー所属の講師としてトレーニングへの登壇やコースの開発を行っています。主な担当領域はWindows製品に関するトレーニングで、Windows OSや仮想化に関するMicrosoft認定トレーニングを中心に担当しています。トレーニングに関しても、実機でのデモや実習を交えながら実装における注意点やポイントなどをご紹介しています。また、最近ではWindows製品の技術に関するWebの記事を連載していますので、そちらの記事でも皆様のお役に立てればと考えております。