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「Google Chrome 57」にはバックグラウンドタブの電力消費を抑える仕組みが導入

ビジー状態のタブを25%削減できる

公式ブログ“Chromium Blog”

 「Google Chrome 57」には、バックグラウンドタブにおけるタイマーの発火頻度を抑え、消費電力を削減する機能が新たに導入された。14日(現地時間)に公式ブログ“Chromium Blog”へ掲載された記事で明らかにされている。

 記事によると、デスクトップ版「Google Chrome」の消費電力の1/3はバックグラウンドで開かれているタブに起因するものであるという。Googleはこれまでにもバックグラウンドのタブで消費されるリソースを削減する試みを重ねてきたが、「Google Chrome 57」ではその取り組みをさらに一歩推し進め、バックグラウンドタイマーのCPU使用量に追加の制限が設けられることになった。

 「Google Chrome 57」では、タブがバックグラウンドへ移行すると、その10秒後からタイムバジェットの制限が加えられる。タイムバジェットとはタイマータスクを実行するために与えられた“予算”で、タスクが実行されるたびに減っていく。これが負の値になると、タイマータスクが実行できなくなるという仕組みだ。これにより、バックグラウンドタブのタイマー実行はCPUの平均負荷が1%程度になるまで間引きされることになる。同社によると、このメカニズムはビジー状態のタブを25%削減できることが明らかになっているという。

 なお、オーディオを再生していたり、“WebSocket”や“WebRTC”などリアルタイム接続を維持する必要のあるタブは、このメカニズムの影響を受けないとのこと。