ニュース
Excelブックの読み取りパスワードを解析できるようになった「正規表現検索」v4.17
並列化で解析処理を高速化、「Excel」を操作しながらのバックグラウンド処理が行える
2017年8月7日 07:49
「Microsoft Excel」で正規表現を利用した検索・置換を可能にするアドイン「正規表現検索」の最新版v4.17が、7月30日に公開された。今回のアップデートでは、Excelブックにかけられた読み取りパスワードを解析する機能が追加されている。
Excelブック(ファイル)には、保存時に“読み取りパスワード”と“書き込みパスワード”を設定することが可能。しかし、この“読み取りパスワード”を忘れてしまうと、当然ながらブックが開けなくなる。また、前任者が残したブックにかけられたパスワードがわからなくて困った経験がある人もいるかもしれない。
本機能は、そういったケースに役立つ。マルチプロセスによる並列化で解析処理を高速化しているほか、「Excel」を操作しながらのバックグラウンド処理が行えるのが特徴で、“正規表現”に関係のない機能ではあるがなかなかの本格派だ。
パスワードの解析機能は、本アドインのバージョン情報画面にある小さなカギアイコンのボタンから利用可能。解析対象のExcelブックを指定すれば、解析処理が始まる。途中、“数字に限定しますか?”というダイアログが現れるが、パスワードに数字しか使われていないと事前にわかっている場合は、[はい]ボタンを押そう。パスワードの解析処理は総当たりで行うため、使われている文字の種類の多さとパスワードの長さによって、処理にかかる時間が大きく変わってくる。数字だけの総当たりをチェックするならば、解析にかかる時間を大幅に短縮することが可能だ。
なお、作者の環境で試したところ、4文字のパスワード(英数字)を解析するのに4時間43分31秒かかったという。1文字増えるごとに、アルファベット込みの解析で約95倍、数字のみの解析でも約10倍、処理にかかる時間が増えていくとのことなので覚悟したい。解析処理を中断したい場合は、開始の際に押したカギアイコンのボタンをもう一度押せばよい。
「正規表現検索」は「Excel 2000」以降に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 10上の「Excel 2016」で動作を確認した。作者のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「正規表現検索」
- 【著作権者】
- K.Hiwasa 氏
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 4.17(17/07/30)