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Adobe、“CS”製品群の次期バージョンを“Creative Cloud”経由でのみの提供へ

“CC”製品群として月額・年額課金でのみ提供、製品単体プランも

“Adobe Creative Cloud”

 米Adobe Systems Incorporatedは6日(現地時間)、6月に公開される予定となっている「Photoshop CS6」「Illustrator CS6」「Premiere CS6」といった“Creative Suite(CS)”製品群の次期バージョンを、同社のクラウドサービス“Adobe Creative Cloud”経由でのみ提供することを発表した。これにより、次期バージョンの名称は「Photoshop CC」「Illustrator CC」などとなり、月額課金のみでの提供となる。

 なお、「Photoshop CC」「Illustrator CC」などは“Adobe Creative Cloud”からソフトをダウンロードし、ローカルで動作させる方式となるため、クラウド上で動作するわけではないという。また、永続ライセンスで利用できるCS製品群は今後アップデートされないものの、引き続きダウンロード販売は継続されるとのこと。

 さらに、“Adobe Creative Cloud”の機能も強化され、ソフトの設定をオンラインで同期したり、ローカルソフト上の“Creative Cloud”ツールを使ってオンライン上のファイルやフォントを管理することが可能。また、オンラインストレージ機能では、フォルダ単位の共有が可能になるほか、作業履歴をオンラインに保存して復元できる簡易バージョン管理機能も追加される。そのほか、“CS6”を含む旧バージョンとなったソフトも“Adobe Creative Cloud”からダウンロードして利用可能になるという。

 “Adobe Creative Cloud”は、無償で30日間使える体験版や2GBのオンラインストレージ・機能限定のクラウドサービスが利用可能。個人向けの課金プランは、年間契約で月額5,000円・月間契約で月額8,000円となっている。また、「Photoshop CC」「Illustrator CC」などの製品単体で利用する場合は、年間契約で月額2,200円などのプランが用意されている。

 さらに、7月31日まではCS6以降のユーザー向けの特別提供版として年間契約で初年度のみ月額2,200円のプランが提供されるほか、CS3以降のユーザー向けには年間契約で初年度のみ月額3,000円のプランも用意されている。

(長谷川 正太郎)