ノベルゲーム開発環境「AIRNovel」、スクリプトのビジュアル開発が可能に

「ANEdit」v0.50

　Adobe AIRをベースとしたノベルゲームの無償フレームワーク「AIRNovel」を開発するふぁみべぇ氏は10日、「AIRNovel」向けスクリプトの開発ツール「ANEdit」v0.50を公開した。本バージョンでは全面リニューアルが行われ、素材の管理やゲームのスクリプト制作を視覚的に行える、統合開発環境のようなユーザーインターフェイスが実装された。

　「AIRNovel」でノベルゲームを開発する際は、プロジェクトのフォルダ内に背景画像や人物画像（立ち絵）、音声、スクリプト（シナリオ）といったファイルを用意する。新しい「ANEdit」ではこれらをフォルダツリーとサムネイルで管理することが可能。画面分割にも対応しており、素材のサムネイルをスクリプト編集画面へドラッグ＆ドロップしてファイル名を挿入できる。

　さらに、スクリプトをテキストの記述ではなく、さまざまな機能をもつマクロ（スクリプトの部品）の組み合わせで制作できる“イージービュー”を試験的に搭載。マクロはブロックのようなボタンとして表現され、ドラッグ＆ドロップで挿入してオプションを指定することで、画像表示やBGM再生、改ページなどを制御できる。

　なお、イージービューを利用するにはスクリプト側にも準備が必要で、現在はこの機能を体験するためのサンプルプロジェクトが公開されている。また、作者によるとイージービューはまだまだ作りかけとのことで、実際編集部で試した際も、一部挙動に不安定な部分が見受けられた。

　そのため現状ですぐさま実用になるものではないが、機能やインターフェイスがより洗練されれば、生産性の高い統合開発環境となることが見込まれる。今後の開発に期待したい。

画像素材はサムネイル表示が可能（ただし編集部での検証時は、フォルダ内画像の一覧時はサムネイルが正しく表示されなかった）

デバッグ実行時にはクリック待ちの際にスクリプトの当該位置が点滅し、実行位置がわかるようになっている（ただし編集部での検証時は、複数の位置が点滅することがあった）

　「ANEdit」はWindows/Macに対応しており、編集部にてWindows 8.1で動作確認した。現在「AIRNovel」の開発ブログよりダウンロードできる。