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オフィス統合環境「Apache OpenOffice」v4.1.2が公開、約1年2カ月ぶりのアップデート
ハングルワードプロセッサー(HWP)のフィルターに存在する脆弱性を1件修正
(2015/10/29 16:06)
The Apache Software Foundationは28日、オープンソースのオフィス統合環境「Apache OpenOffice」v4.1.2を公開した。今回のアップデートには脆弱性の修正が含まれており、v4.1.1およびそれ以前のバージョンを利用のすべてのユーザーに対して最新版へのアップデートが推奨されている。
本バージョンで修正された脆弱性は、全部で1件。脆弱性の内容は、HWPファイルフィルターにメモリ破壊とアプリケーションのクラッシュを引き起こす不具合があり、リモートから任意のコードが実行されたり、サービス運用妨害(DoS)攻撃を招く恐れがあるというもの(CVE-2015-1774)。この、HWPファイルは1997年以前に作成されたフォーマットで、「Hangul Word Processor」という名前のプログラムで利用されていたという。すでに現在ではほとんど使われていないため、本バージョンでサポートが打ち切られている。
なお、この脆弱性は「Apache OpenOffice」と同じく「OpenOffice」の流れをくむ「LibreOffice」にも影響するが、半年ほど前にリリースされたv4.3.7/4.4.2ですでに修正されているため、最新版を利用していれば問題はない。
そのほかにも、約1年2カ月ぶりのアップデートとなる本バージョンでは、「Writer」「Calc」「Impress」「Draw」「Base」といった構成ソフトで発見された不具合が修正された。また、“WebDAV”サポートの強化やファイルロックのサポートにより、「Microsoft SharePoint」との連携が改善。PDFエクスポートダイアログのデザインが見直され、ラップトップなど画面の小さな環境での使い勝手が改良されたほか、内部で利用されているライブラリのアップデートにより、パフォーマンスやセキュリティも改善されているという。
「Apache OpenOffice」は、Windows/Mac/Linuxに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在The Apache Software FoundationのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows XP/Server 2003/Vista/7/8/Server 2012/8.1/10に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「Apache OpenOffice」
- 【著作権者】
- The Apache Software Foundation
- 【対応OS】
- Windows XP/Server 2003/Vista/7/8/Server 2012/8.1/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 4.1.2(15/10/28)