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作業中ウィンドウ上の単語を参照して賢くなる「ATOK 2016 for Windows」

ホームポジションを誤った際の補正機能や疲労を予測して休憩を促す機能なども

「ATOK 2016」v29.0.3

 (株)ジャストシステムは5日、定番の日本語入力システム“ATOK”シリーズの最新版「ATOK 2016 for Windows」の正式版を発売した。64bit版を含むWindows Vista/7/8.1/10に対応しており、製品版はダウンロード販売6,300円(税抜き)など。30日間試用できる体験版も公開されており、月額286円(税抜き)でさまざまなデバイス向けの“ATOK”を利用できるサービス“ATOK Passport”に登録すれば、製品版として利用可能。

 「ATOK 2016 for Windows」では、作業中ウィンドウ上の単語を参考にして最適な変換候補を表示させる“ATOKインサイト”機能が搭載された。これは、文字を入力中のウィンドウやバックグラウンドで開いているウィンドウの中で表示されている単語を参照し、一時的に優先度の高い変換候補として提案する機能。「一太郎2016」「Shuriken2016」「Word」「Excel」「Outlook」のほか、各種Webブラウザー上で利用可能。

Wikipediaの“亜硝酸エステル”と“亜硝酸塩”のページを開いて、“あしょう”と入力中の変換候補。閲覧中のページごとに変換候補が変化している
ホームポジションからずれた状態で“すばやく”と打ち込もうとしたが、補正された変換候補を提案してくれる

 また、変換の補正に関する機能が強化されている。入力時にホームポジションを取り損ねた場合や母音を押し損ねた場合に適切な変換候補を提案してくれる“ATOKタイプコレクト”によって、前バージョンと比べ2倍の入力補正が実現されたとのこと。また、変換の学習に関する改善が施されており、誤った変換予測を確定させた後でも、確定して入力してしまった直後に文字列を[Backspace]キーで削除するなどすれば学習内容を取り消せるようになった。

 さらに、文字入力に伴う疲労軽減を支援する“リフレッシュナビ”を搭載した。これは、連続して文字を入力している時間や入力文字数、入力ミスの回数などからユーザーの疲労を測定、休憩すべきタイミングを知らせてくれる機能。そのほかにも候補ウィンドウや辞典ウィンドウのデザイン見直しなどによって視覚的な疲労を軽減するための機能改善が図られている。

 そのほか、指定した範囲の単語や閲覧中のWebページ上などの単語の意味を簡単に検索できる“ATOKイミクル”機能が搭載された。「ATOK 2016 for Windows」の“プレミアム”エディションに付属する“精選版日本国語大辞典”などのATOK連携電子辞典がインストールされていれば、手軽に単語の意味を調べることが可能。

ソフトウェア情報

「ATOK 2016 for Windows」体験版
【著作権者】
(株)ジャストシステム
【対応OS】
64bit版を含むWindows Vista/7/8.1/10
【ソフト種別】
体験版(月額286円(税抜き)の“ATOK Passport”に登録することで製品版として利用可能)
【バージョン】
29.0.3

(市川 祐吉)