レビュー
姫路城の優美さを体現した丸ゴシック体のフォント「しらさぎ本丸ゴシック」
連綿体を意識した曲線的な筆運びと、少し大きめのハネが特徴的な少しレトロな字体
2016年12月21日 12:07
「しらさぎ本丸ゴシックmini」は、姫路城をイメージした丸ゴシック体のフォント。教育用漢字1,006字を含むOpenType形式の日本語フォントで、作者のWebサイトから無償でダウンロードできる。
本フォントは、全国のお城をイメージした“本丸ゴシック”シリーズの第四弾。今回のお題は、世界遺産にも指定されている国宝・姫路城だ。
姫路城といえば、5層7階の大天守と東・西・乾の小天守を渡櫓で連結した連立式天守が特徴。池田輝政によって本格的な築城が行われた時期が関ヶ原の戦いと大坂の陣の間であったこともあり、実戦的で豪壮な設計になっている。
しかし、それ以上に印象深いのは白漆喰で塗られた天守閣の優美さだろう。姫路城の別称“白鷺城(しらさぎじょう、はくろじょう)”の由来は諸説あって定かではないが、シラサギが舞うかのような姿に由来すると言われるとつい信じたくなる美しさがある。
本フォントでもっとも重視されているのも、姫路城が備える“優美さ”だ。連綿体を意識した曲線的な筆運びと、少し大きめのハネが特徴的な少しレトロな字体で、丸ゴシックにしてはスピード感のある線の軽やかな流れを意識しているという。全体的に柔らかく、女性的な優しさが感じられる書体なので、デザインにレトロ感や温かさ、優美さを持たせたい場合に役立つのではないだろうか。
なお、無償で利用できる「しらさぎ本丸ゴシックmini」には商用不可、異体字および縦書き用グリフは非収録という制限があるので注意。商用の場合は、製品版「しらさぎ本丸ゴシック」を購入する必要がある。製品版には、JIS第一水準の漢字2,965字とJIS第二・第三水準で利用頻度の高い漢字460字に加え、記号・約物・キリル文字・半角カタカナなど647字が追加で収録されており、総収録文字数は4,072文字に上る。また、「しらさぎ本丸ゴシックにじみ」「しらさぎ本丸ゴシック江戸」が特典として付属する。
ソフトウェア情報
- 「しらさぎ本丸ゴシックmini」
- 【著作権者】
- フロップデザイン
- 【対応OS】
- Windowsなど(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(非商用利用のみ)
- 【バージョン】
- 1.00(16/12/12)
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