レビュー

オフラインでもWikipediaを読める「Kiwix」

画面の色を反転して黒背景に白文字の表示に変更することも可能

「Kiwix」v0.9 rc2

 「Kiwix」は、オンライン百科事典“Wikipedia”をネット環境がない場合でも閲覧できるようにするソフト。Windowsなどに対応するフリーソフトで、編集部にて64bit版のWindows 7で動作を確認した。本ソフトの公式サイトからダウンロードできる。

 Wikipediaのデータを圧縮した“ZIM”ファイルをあらかじめダウンロードしておくことで、オフラインで閲覧できる仕組み。初回起動時にZIMファイルのダウンロード画面が開くので、さまざまな言語版のWikipediaを圧縮したZIMファイルの中から必要なファイルをダウンロードできる。

 なお、日本語版のWikipediaでファイルサイズが7GB近くあるなど、ZIMファイルは非常にサイズが大きい。本ソフトはダウンロードを中断しても、途中から開始できるレジューム機能を備えているため、何回かに分けてZIMファイルをダウンロードすることも可能だ。また、ダウンロードできるZIMファイルは2011年に作成されたものが多く、多少内容が古いので注意。

 ZIMファイルのダウンロードが完了すると、オフラインでもWikipediaを検索・閲覧できるようになる。ただし、項目名での検索は即座に利用できるものの、全文検索にはインデックスの作成に多少時間がかかるので注意。全文検索用のインデックスを作成するには項目名にないキーワードでの検索を行い、インデックスの作成を許可する必要がある。

ZIMファイルのダウンロード画面
インデックス作成の許可をもとめるダイアログ

 各項目のページは、Webブラウザーで閲覧するWikipediaとほとんど同じデザインで、画像なども表示される。また、表示を拡大・縮小できるほか、画面の色を反転して黒背景に白文字の表示に変更することも可能。さらに、デスクトップいっぱいにページを表示する全画面表示機能も備える。

 そのほか、気に入った項目をブックマークへ登録することも可能。また、ページを印刷するほか、PDFファイルとしてエクスポートする機能も備える。

画面の色を反転
ページをPDFファイルとしてエクスポート

ソフトウェア情報

「Kiwix」
【著作権者】
Emmanuel Engelhart 氏、Guillaume Duhamel 氏、Fabien Coulon 氏、Renaud Gaudin 氏、Wilfredo Rodriguez 氏、
【対応OS】
Windowsなど(編集部にてWindows 7 x64で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.9 rc2(13/04/10)

(長谷川 正太郎)