レビュー

2Dアクションに音楽を融合させたゲーム「音楽ファンタジー」

ゲーム内のあらゆる音がBGMにシンクロする不思議な空間

「音楽ファンタジー」

 「音楽ファンタジー」は、2Dアクションに音楽の要素を融合させたゲーム。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows 7/8.1で動作を確認した。

 本作は見た目にはベーシックな2Dアクションゲームなのだが、音にかなりこだわって作られているのが特徴。攻撃する、敵に攻撃が当たる、草を踏むなど、プレイヤーのアクションに応じてBGMの音が増えたり変わったりする。会話シーンのセリフの音さえもBGMに調和して再生される。

 作者サイトにある解説によると、『このゲームの音楽は、すべてゲーム中の植物や大地、生物から創りだされており、プレイヤーが聴くのと同じようにゲーム世界で鳴っています』『音楽はすべて(オープニングとエンディング以外)プログラムにより1音ずつ制御して鳴らしています』とされている。ゲーム内にあるさまざまなオブジェクトから発せられる音が融合され、ゲームのBGMができているという仕掛けのようだ。

草を踏んだり何かに攻撃したりするだけで、BGMに調和した音が出る。ゲーム中のすべての音がBGMにリンクして発せられる

 攻撃はただ攻撃ボタンを押すだけでは発動せず、リズムに合わせて攻撃を出さねばならない。画面の外側から内に向かってくる輪が、主人公の周りに描かれた輪と重なるタイミングで攻撃キーを押すことで、リズムが取れたことになり攻撃できる。リズムは状況次第で変化するので、目と耳でリズムを取って攻撃を仕掛けていく。リズムに合わせて連続で攻撃できれば、最大3回のコンボ攻撃が可能だ。

 バトルではアクションゲームとして求められる攻撃のタイミングと、攻撃ができるリズムの両方が合わさるタイミングで攻撃する必要があるため、アクションとリズムの両方のセンスが同時に求められる。さらに特定の順番で敵を倒さないと先に進めない場所や、ある手順で攻撃しないと倒せないボスなど、アクションゲームとしての謎解き要素も用意されている。

 プレイ時間は30分程度と想定されているが、アクション、リズム、謎解きの3要素で意外と歯ごたえがある。何かをすると音が出る、というインタラクティブ性そのものに快感を覚えるゲームなので、文章で解説するのは実に難しいタイトルなのだが、プレイして色々な動きを試していただければ、すぐに理解して楽しんでもらえるはずだ。

 なお操作はキーボードでも可能だが、Xbox 360用コントローラーの使用が推奨されている。

会話シーンのセリフさえも音がシンクロして音楽になる。効果音と感じるものが何一つないのが新鮮だ
ビジュアルも和のテイストも取り入れた独特なファンタジーで、目と音の両方で楽しめる

ソフトウェア情報

「音楽ファンタジー」
【著作権者】
Kawaz 音楽ファンタジープロジェクト
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 7/8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-(13/10/27)

(石田 賀津男)