レビュー
メーカーを問わずRAW画像を扱える多機能なRAW現像ソフト「RawTherapee」
現像パラメーターの調整のみならず諸収差も容易に補正可能
(2014/2/27 17:16)
「RawTherapee」は、デジタルカメラのRAW形式で撮影された画像を現像するためのソフト。64bit版のWindows Vista/7/8に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。なお、32bit環境向けには旧バージョンが提供されている。
一般的に、RAWで撮影することのできるデジタルカメラにはRAW現像のためのソフトが付属しているが、基本的に各メーカーは独自のソフトを用意している。独自に用意されているソフトは他社のデジタルカメラで撮影されたRAW画像を現像することができないため、単一のソフトで複数のメーカーのRAW画像を扱うには、「Lightroom」のような汎用現像ソフトを導入する必要があるが、「RawTherapee」はそうした汎用現像ソフトの一つである。海外のフリーソフトだが、標準で日本語他、多数の言語に対応したインターフェイスが用意されている。
「RawTherapee」はRAW画像を現像するための豊富な機能を備えている。ホワイトバランスや歪曲、傾きなどの調整、露出の補正、シャープネスの増減やノイズの低減、パープルフリンジの低減といった現像処理に加え、画像のリサイズ、切り抜きといった加工機能も備える。また、写真の中で生じる色や輝度のムラを低減する“フラットフィールド補正”と呼ばれる機能が特徴的だ。
「RawTherapee」ではファイルブラウザと呼ばれるファイル管理機能を利用してPC内に保存されたRAW画像へアクセスし、処理を行う。特に“スナップショット”機能を利用することで、気軽に補正のやり直しを行うことができる。
現像の大まかな流れとしては、
- フォルダなどを指定し、現像したい写真を確認
- 対象となる写真を開き、現像の設定を行う
- 画像を指定した形式で保存する
となるが、ここで、現像したい写真を個別に編集する際にスナップショットという、今開いている写真にどれだけ変更を加えたかを一時的に記憶しておくセーブデータを作成することができるのだ。
各種パラメーターの増減、変更等を実行する前にスナップショットを作成しておくことで、仮にパラメーター等を変更した結果が好みでなかった場合、スナップショットを呼び出すことで、直ちに指定したスナップショットを作成した時点のパラメーターに戻すことができる。ただし、スナップショットは編集中の画像に限り有効なものなので、画像を閉じたり別な画像へ移動したりした時点で破棄されてしまう点には注意が必要だ。
また、時間のかかってしまう現像処理を後回しにしてまとめて実行できる“キューへ送る”機能を備えるほか、マルチディスプレイ環境下では編集画面とファイル管理画面を別々のウィンドウで扱うことができる、「GIMP」「Photoshop」といった外部のレタッチソフトへ簡単に画像を渡せる、Adobeのレンズプロファイルが導入されている環境ではプロファイルをもとにした補正を行えるなど、現像に関する画像処理を快適に行うための工夫が凝らされている。また、Mac OS XやLinuxにも対応しているため、複数のOSに跨がって作業する場合、利便性が高いだろう。
ソフトウェア情報
- 「RawTherapee」
- 【著作権者】
- Gabor Horvath 氏
- 【対応OS】
- 64bit版のWindows Vista/7/8(編集部にてWindows 8.1 64bitにて動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 4.0.12.50(14/02/22)