レビュー
MFTを読むことで高速にフォルダーやファイルのディスク占有率を可視化する「WizTree」
動作速度は速いが、NTFSファイルシステムでしか利用できないので注意
(2015/8/27 05:05)
「WizTree」は、フォルダーやファイルのディスク占有率を可視化するツール。64bit版を含むWindows 2000/XP/Vista/7/8に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。
本ソフトは、指定したディスクドライブの空き領域を圧迫している不要なファイルやフォルダーを突き止めるのに便利なディスク利用状況の分析ツール。ディスク占有率を示す棒グラフを備えたフォルダーツリーを利用して、どのファイルやフォルダーがディスクスペースを消費しているのかを簡単に調べることができる。
利用するには、まずプルダウンメニューで調査対象のディスクドライブを選択し、[Scan]ボタンを押す。すると、当該ドライブにあるファイルとフォルダーがディスク占有率グラフとともにツリー表示される。
また、タブを初期状態の[Tree View]から[Top 1000 Largest Files]へ切り替えれば、当該ドライブでファイルサイズの大きいファイルを大きい順に列挙することも可能。もし削除したいファイルがあれば、本ソフト上から直接削除することができる。
本ソフトはシンプルでオーソドックスな造りになっており、初心者にも使いやすい。しかし、最大の特長はなんといっても高速な動作にあると言えるだろう。
速度の秘密は、NTFSファイルシステムのマスターファイルテーブル(MFT)へダイレクトにアクセスしている点にある。MFTはファイルシステムに存在するすべてのファイルの情報を記録している特殊な隠しファイルだ。本ソフトはディスクドライブを走査せず、このファイルへ直接アクセスしているため負荷が少なく、高速に動作する。
通常、この種のソフトはフォルダー階層をたどってファイルやフォルダーを列挙している。キャッシュ機能などを搭載することで速度向上を図っているものも多いが、本ソフトのようにMFTを直接読み込むことで列挙処理をバイパスする手法には速度面で到底およばない。ディスクアクセスが抑えられるのも利点と言えるだろう。
ただし、この手法はNTFSファイルシステムでしか利用できない。そのため、FATファイルシステムでは本ソフトを利用できないので注意したい。
ソフトウェア情報
- 「WizTree」
- 【著作権者】
- antibody-software.com
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 2000/XP/Vista/7/8(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 1.07(13/09/17)