レビュー
旧来のデザインも選択可能。CPU最適化が施された「Firefox」派生ブラウザー「Cyberfox」
一部余計な機能が省かれていたり、ポータブル版が用意されているのもうれしいポイント
(2015/10/29 14:32)
「Cyberfox」は、「Firefox」から派生したWebブラウザー。Windows Vista/7/8/8.1/10および64bit版の7/8/8.1/10に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。
本ソフトの特徴は、Intel製およびAMD製それぞれのプロセッサーに最適化されたバージョンが用意されている点。本家「Firefox」も64bit版のリリース準備を着々と進めているが、今のところCPUごとのビルドを用意するという話はないようなので、少しでも高いパフォーマンスを望むならば選択肢に入れるべきだ。
また、本家「Firefox」のバージョンアップへの追従も比較的早く、脆弱性が放置されたままアップデートがないなどといった派生ブラウザーにありがちな問題がクリアされているのもポイント。AMD製CPU向けのみとはいえベータ版の提供もあり、正式版は比較的安定したものが期待できるのも安心できるだろう。
さらに、「Firefox 29」で採用された新しいデザイン“Australis”のほかに、旧来のデザイン“Classic”が選べるのも大きな特徴。
“Australis”のデザインは洗練されているが、旧来のデザインへ戻す拡張機能「Classic Theme Restorer」が根強い人気を誇っていることからも窺えるように、“Classic”デザインを好むユーザーは少なくない。「Cyberfox」は、「Firefox」が進化の過程でそぎ落としていったメニューパネル・ステータスバーなどのコンポーネントが残されており、“Australis”と“Classic”のどちらも選択可能。カスタマイズ性にも富んでおり、わざわざ追加の拡張機能を導入しなくても“古き良き”ユーザーインターフェイスが利用できる。
その一方で、本家「Firefox」に搭載されているテレメトリ機能(利用状況などのデータを収集・送信する機能)やヘルスレポート機能、“おすすめのサイト”タイル機能などは省かれている。これらの機能は「Firefox」の品質向上やプロジェクトの維持に役立てられるものだが、プライバシー保護やパフォーマンスへの影響を懸念するユーザーも少なくない。「Cyberfox」ならば、そういったニーズにも応えてくれる。
そのほかにも、ポータブル版が用意されているのもうれしいところ。自分好みにカスタマイズした「Cyberfox」をUSBメモリに入れてまるごと持ち運べる。また、プロファイルが「Firefox」と独立しているため、システムにインストールしても「Firefox」と競合することはない。そのため、若干レアなケースだが、プレーンな「Firefox」をテスト環境としてインストールして置き、普段使いは「Cyberfox」を利用するというのもアリだ。
ソフトウェア情報
- 「Cyberfox」
- 【著作権者】
- 8pecxstudios
- 【対応OS】
- Windows Vista/7/8/8.1/10および64bit版の7/8/8.1/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 41.0.3