レビュー
Win/Mac/Linux/BSDに対応。オープンソースの分散型フォルダー同期ツール「Syncthing」
プライベートなデータを複数デバイスで共有したい場合に
(2016/4/25 05:05)
「Syncthing」は、オープンソースの分散型フォルダー同期ツール。ライセンスはMPL 2.0。Windows/Mac/Linux/FreeBSD/OpenBSD/Solarisなどに対応するクロスプラットロームアプリで、本ソフトの公式サイトから無償でダウンロード可能。
本ソフトは、指定したローカルフォルダーをインターネットを介して他の端末のローカルフォルダーと同期できるツール。第三者の管理する中央サーバーを介さずに済むため、プライベートなデータを共有したい場合に向いている。通信が完全に暗号化されている点や、開発がオープンソースで行われている点なども安心できる要素と言えるだろう。
本ソフトはコマンドラインツールと管理用のWebインターフェイスから成っている。利用するにはまず、ダウンロードした書庫を適当なフォルダーへ展開し、“syncthing.exe”を実行する。すると、「コマンドプロンプト」とともに管理ページがWebブラウザーで表示される。この管理ページは“http://localhost:8384/”でアクセスすることも可能。他の端末でも同様にして、“syncthing.exe”を起動しておこう。
初期状態では“default”という名前で“C:\Users\(ユーザー名)\Sync”フォルダーが同期される設定になっている。本稿では、例としてこのフォルダーを他の端末と同期してみることにしよう。
他の端末と同期するには、まず管理画面の[Add Remote Devices]ボタンを押して、リモート端末を登録する。端末を登録するには“デバイスID”が必要となるが、これは管理画面右上のメニューで[IDを表示]コマンドを選択すれば取得可能。“デバイスID”は非常に複雑で長いので、メールなどで送信しておくとよいだろう。あとは適当に“デバイス名”を入力し、“このデバイスと共有するフォルダー”を指定してから[保存]ボタンを押せば設定は完了。
続いて、この手順をすべてのデバイスで行い、互いに互いを登録しておこう。登録処理が完了すると、それぞれの端末の“default”フォルダーの内容が同期される。
本ソフトはクロスプラットフォーム対応で、WindowsのほかにもMacやLinux、BSD系列のOSで利用できる。また、サードパーティ製のアプリケーションとして、Android版がラインナップされている。
ソフトウェア情報
- 「Syncthing」
- 【著作権者】
- The Syncthing Authors
- 【対応OS】
- Windows/Mac/Linux/FreeBSD/OpenBSD/Solaris(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(寄付歓迎)
- 【バージョン】
- 0.12.22(16/04/13)