杜のAndroid研究室

第147回

新しい受信トレイに対応したAndroid版「Gmail」

自動振り分け機能により、カテゴリーごとにメールをチェックできる

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、Androidに標準搭載されている“Gmail”の公式クライアントアプリ「Gmail」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

刷新された受信トレイがAndroid版「Gmail」でも利用可能に

「Gmail」

 Androidの標準アプリである「Gmail」は、言わずと知れた“Gmail”の公式クライアントアプリ。“Gmail”では、5月30日に受信トレイのデザインが刷新され、新着メールがカテゴリー別に自動振り分けされ、タブを選択して各カテゴリーのメールをチェックできるようになった。Android版「Gmail」では、最新版のv4.5より刷新された受信トレイに対応し、カテゴリーごとに新着メールを確認可能となっている。

 なお、Android版「Gmail」は、OSのバージョンによって利用できるアプリのバージョンや機能が異なっており、新しい受信トレイはAndroid 4.0以降で利用可能。本稿では、Android 4.1の端末を用い、最近追加された新機能を中心に最新版Gmailの使い勝手を紹介していく。

カテゴリー別の受信トレイで新着メールを確認可能

 「Gmail」で新しい受信トレイを利用するには、あらかじめWeb版“Gmail”での設定が必要になる。Web版で自動振り分けを有効にするには、画面右上の歯車型アイコンをクリックして表示されるメニューで[受信トレイを設定]項目を選択し、タブを有効にするカテゴリーのチェックボックスをONにして、[保存]ボタンをクリックしよう。カテゴリーには、SNSからのメールが分類される“ソーシャル”、ダイレクトメールなどが分類される“プロモーション”などが用意されていて、それらのカテゴリーに該当しないメールが“メイン”に分類される仕組み。

 最新版「Gmail」を起動すると、まず“メイン”の受信トレイが表示されて確認可能。画面左上のGmailアイコンまたは右隣のカテゴリーボタンを押すと、左側からメニューが表示され、“ソーシャル”や“プロモーション”などの各カテゴリーを選択してそれぞれの受信トレイを閲覧できる。また、同メニューからは“スター付き”や“送信済みメール”といった“ラベル”を選択してメールを一覧することも可能。

新しい受信トレイを利用するには、Web版“Gmail”であらかじめ設定が必要となる
画面左上のアイコンをタッチすると、受信トレイのカテゴリーを選択できるメニューが表示される

 また、“メイン”の受信トレイを表示しているときに、ほかのカテゴリーに新着メールがある場合はスレッド上部にカテゴリーと新着件数が表示され、選択することで、そのカテゴリーの受信トレイをすばやく表示可能。

 初期設定では、“メイン”カテゴリーの新着メールのみ音声・バイブによる通知が行われる。しかし“ラベル”と同様に、各カテゴリーの受信トレイ画面のメニューから[ラベルの設定]項目を選択し、“ラベル通知”をONにすることで、“メイン”以外のカテゴリーでも新着メールの通知を受けることが可能。また、通知音はカテゴリーごとに変更できる。

 複数のGmailアカウントを設定している場合、カテゴリーやラベルを選択するメニューの上部にGmailアカウントが一覧表示され、選択してアカウントを切り替え可能。

“メイン”以外の受信トレイでも新着メールの通知を受けることが可能
複数のGmailアカウントを設定している場合、カテゴリー選択メニューの上部でアカウントを切り替え可能

スレッド一覧ではアドレスごとのアイコン画像が表示される

 最新版「Gmail」では、受信トレイなどのスレッド一覧のインターフェイスも刷新され、各スレッドの左側にはアイコン画像が表示されている。アイコン画像は、“連絡先”や“Google+”に写真が登録されている場合は、その写真がアイコンとして表示される仕組み。未登録のアドレスは送信者の名前がアルファベットの場合、最初の文字を大文字で表示するものとなっていて、送信者の名前が日本語の場合には顔型アイコンが表示される。アルファベットなどの背景色は送信者ごとに変化し、送信者が複数いるスレッドの場合は、画像が分割されてアイコンが複数表示される。

 さらに、アイコン画像はスレッドを複数選択するためのボタンにもなっている。アイコン画像をタッチしてスレッドを選択し、画面上部のツールバーの各アイコンをタッチすることで、スレッドのアーカイブや未読、ラベルへの分類などを一括操作できる。なお、スレッド一覧でアイコン画像を非表示にしたいときは、[全般設定]画面において、“送信者の画像”のチェックボックスをOFFにすればよい。

スレッド一覧画面ではアドレスごとのアイコン画像が表示される
アイコン画像をタッチするとスレッドを複数選択でき、アーカイブなどを一括操作できる
スレッド一覧のアイコン画像を非表示にすることが可能
[全般設定]画面で“送信者の画像”のチェックボックスをOFFにする

下方向のスワイプによる更新や通知領域からの返信が可能

スレッドを左または右方向へスワイプすれば、スレッド一覧でアーカイブが可能

 従来よりAndroid 4.0以降の端末では、受信トレイなどのスレッド一覧において、スレッドを左または右方向へスワイプすることで、アーカイブが可能となっていたが、最新版「Gmail」では下方向のスワイプによってスレッド一覧の更新が可能。一覧画面で下方向にスワイプすると、画面上部中央から水色の直線が左右に伸びていき、両端まで到達させることで再読み込みを行える。

 また、Android 4.1以降の端末の場合、v4.3の「Gmail」より、通知領域からメールの返信やアーカイブが可能となっている。新着メールの通知下部に表示される[アーカイブ]ボタンを押し、アプリを開かずにメールを直接アーカイブできるほか、[返信]ボタンを押してすばやくメール作成画面を開くことが可能。なお、[全般設定]画面の[アーカイブ/削除操作]項目から通知下部へ[削除]ボタンを追加したり、[アーカイブ]ボタンの代わりに[削除]ボタンのみを表示することが可能。

スレッド一覧を下方向にスワイプすると、再読み込みを行える
Android 4.1以降の端末では、通知領域から直接アーカイブや返信が可能
「Gmail」
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
端末により異なる(編集部にてAndroid 4.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
端末により異なる(13/06/05)

(ライターズハイ:鈴木 友博)