杜のAndroid研究室

第214回

いざというときに役立つ防災関連アプリ2本

「goo防災アプリ」「防災情報 全国避難所ガイド」で安否情報や避難所を確認

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android(アンドロイド)”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、いざというときに役立つ防災関連アプリとして、安否情報の登録・検索や災害情報の取得ができる「goo防災アプリ」、最寄りの避難所を地図で確認できる「防災情報 全国避難所ガイド」を紹介しよう。

安否情報の登録・検索ができる「goo防災アプリ」

「goo防災アプリ」

 「goo防災アプリ」は、ポータルサイト“goo”を運営するNTTレゾナント(株)が提供する総合防災アプリ。災害時の安否情報を登録・検索できるほか、地震や津波などの災害情報を取得したり、防災に役立つQ&Aなどの各種情報を閲覧することができる。

 初回起動時に表示される画面から災害情報を取得したい地域を最大3つまで登録可能。登録した地域で警報や注意報、地震速報や台風情報などが発表されると、プッシュ通知が行われて情報を確認できる。プッシュ通知を行う災害情報は、画面下部のメニューバーにある[設定]メニューの[プッシュ通知設定]項目から選択でき、プッシュ通知を行う時間帯や震度を指定することも可能。

 起動画面には9つのボタンが並んでおり、[J-anpi]ボタンをタップすると、大規模災害時の安否情報確認サイト“J-anpi”で安否情報を登録・検索できる。“J-anpi”は、通信会社の災害用伝言板や、報道機関が収集した安否情報データベース、Googleの安否情報サービス“Google パーソンファインダー”の情報を横断的にまとめて検索できるのが特長。

最大3つの地域を登録し、警報・注意報などの災害情報をプッシュ受信できる
安否情報確認サイト“J-anpi”での安否情報の登録・検索が可能

 家族などの安否を確認したいときは、氏名や電話番号を入力して検索し、登録されている安否情報やメッセージを確認できる。また、自分の安否情報を“J-anpi”に登録することもでき、氏名やふりがな、電話番号、住所を入力し、“無事です”や“避難所にいます”などの伝言内容を選択してすばやく登録可能。さらに、あらかじめTwitterやFacebookのアカウントを登録しておくことで、安否情報をSNSに同時投稿することもできる。

氏名や電話番号を入力し、登録されている安否情報を検索できる
氏名や電話番号を入力したり、伝言内容を選択して安否情報を登録でき、SNSにも同時投稿が可能

 また、起動画面の[家族へ連絡]ボタンからは、自分が今いる場所やこれから向かう場所などを伝えるメールを送信可能。設定メニューの[家族の避難場所取り決め]項目を選択して表示される画面で、あらかじめ家族の集合場所や、宛先のメールアドレスを登録しておくことができ、災害時に集合場所を教えるメールをすばやく送信できる。また、GPS機能で現在地の位置情報を取得し、自分が今いる場所の地図のURLを記載したメールを送信することも可能。

 そのほか、起動画面の[天気・気象]ボタンからは登録した地域の天気予報や警報・注意報を閲覧したり、全国の地震・津波・火山・洪水・台風の情報を確認できる。また、起動画面の[ニュース]ボタンをタップすると災害関連ニュース、[教えて!goo]ボタンからは防災に関するQ&Aを閲覧できるほか、[ヘルスケア]ボタンからは“gooヘルスケア”にアクセスして、病気や薬の情報を検索することが可能。

あらかじめ情報を登録しておくことで、家族に集合場所などを教えるメールをすばやく送信可能
天気予報や警報・注意報、地震や津波などの情報を閲覧できる
「goo防災アプリ」
【著作権者】
NTTレゾナント(株)
【対応OS】
Android 4.0以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.2(14/10/08)

最寄りの避難所を地図やARで確認できる「防災情報 全国避難所ガイド」

「防災情報 全国避難所ガイド」
現在地周辺の避難所や医療機関などを地図表示して確認できる

 「防災情報 全国避難所ガイド」は、現在地周辺の避難所や医療機関などを地図表示やARで確認できるアプリ。起動画面の[現在地から探す]ボタンをタップすると、現在地周辺の地図が表示され、避難所などの場所を地図上のピンで確認できる。地図はピンチイン・アウト操作で拡大・縮小したり、ドラッグして移動が可能。移動後に画面右上の[再検索]ボタンをタップし、表示されるポップアップで[地図の中心から再検索]項目を選択すれば、現在表示しているエリアで避難所を再検索することができる。

 地図上では、避難所や医療機関のほか、一時的な“避難場所”、トイレなどを借りられる“帰宅支援ステーション”、津波が発生した際に緊急的に避難できる“津波避難ビル”などの場所を確認可能。画面右端のピン型ボタンをタップすると、各施設のピンの種類を一覧できるほか、ピンをタップして表示をON/OFFすることができる。

 また、画面下部のメニューバーで[地域リスト]ボタンをタップすると、都道府県一覧から市区町村を選択し、その地域の避難所を一覧表示できるほか、各避難所を選択して地図表示することが可能。

画面右端のピン型ボタンから各施設のピンの種類を確認できる
都道府県から市区町村を選択し、その地域の避難所を一覧できる

 避難所などのピンをタップするとフキダシで施設名が表示され、右側の[>]ボタンをタップすれば、詳細画面を表示可能。詳細画面では、施設の住所や標高などを確認できるほか、画面上部の[ここへの道順を表示する]ボタンをタップすると、現在地から施設までのルート検索を行える。さらに、ルート検索画面の右上にある[出発]ボタンをタップし、施設までのナビゲーションを利用することも可能だ。

 また、詳細画面上部の[Googleパーソンファインダーに安否登録]ボタンからは、“Googleパーソンファインダー”への安否情報の登録を行える。氏名や性別、メッセージを入力できるほか、選択した施設の緯度・経度や名前を自動で入力し、“○○に避難しています”といった伝言をすばやく登録することが可能。

地図上のピンのフキダシから施設の詳細画面を表示可能
現在地から施設までのルート検索やナビゲーションが可能

 さらに、詳細画面の[NaviConに送信する]ボタンをタップすると、カーナビ連携アプリの「NaviCon」をインストールしている場合に、施設の位置情報を送信でき、対応するカーナビに位置情報を転送することができる。

 起動画面の[カメラで見る]ボタンからは、ARモードに切り替えて、現在地周辺の避難所などの方角を確認可能。カメラを風景にかざすと、その方角にある施設名が表示され、地図を読まずに目的の施設へ向かうことができる。また、画面左下には現在地周辺の地図が表示され、あらかじめ設定画面で自宅の位置情報を登録しておけば、自宅の方角を青色の矢印で表示することが可能だ。

 そのほか、起動画面の[安否確認]ボタンからは、Webブラウザーで“Googleパーソンファインダー”“災害伝言板(Web171)”“J-anpi”といった安否情報確認サイトにアクセスでき、安否情報の登録・検索を行える。また、画面下部のメニューバーで[防災情報]ボタンをタップして表示される画面では、現在地周辺の警報・注意報や全国の災害情報を閲覧できるほか、各電力会社が管轄するエリアの現在の電力使用状況を確認することが可能。

ARモードでカメラをかざした方角にある避難所などを確認できる
現在地周辺の警報・注意報や全国の災害情報を閲覧可能
「防災情報 全国避難所ガイド」
【著作権者】
ファーストメディア(株)
【対応OS】
Android 2.2以降
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.1.1(14/03/11)

(ライターズハイ:鈴木 友博)