#モリトーク
第82話
余力わずかなWindows XP
(2013/11/19 10:53)
Windows XPのサポート期間が来年4月9日(日本時間)で終了する。それはつまり、セキュリティ更新プログラムの提供が停止するということだ。マイクロソフト社は通常、各種製品のセキュリティ更新プログラムを毎月第2火曜日(アメリカ時間)に公開しているため、Windows XPの余命は2013年12月から2014年4月までの残り5回であるとも言い換えられる。
乗り換え先を決めきれずにWindows XPをなんとなく使い続けているユーザーもいれば、残り5回の期間を有効に使いたいと考えるユーザーもいるだろう。いずれにしてもWindows XPを最後まで快適に利用したいなら、知っておくべき情報がある。それは、Windows XPとセキュリティ更新プログラムの相性問題だ。
マイクロソフト社が運営するブログによると、Windows XPでWindows Updateを実行したときに、CPU使用率が100%のまま下がらない場合があるという。このトラブルは“Internet Explorer の累積的なセキュリティ更新プログラム”に起因するもので、2013年7月分のそれから続いているようだ。
正確に言うと、更新プログラムの検出に長時間を要するだけで、その間のビジー状態を我慢すればアップデート自体は正常に完了する。そのため、CPU使用率を監視していないユーザーは、このトラブルに直面しても気付かないかもしれない。筆者の環境では、今月の更新プログラムを適用するときにCPU使用率が下がらなくなり、それが同トラブルの存在に気付くきっかけとなった。
恒久的な解決法は今のところ用意されていないので、暫定の対処法をここで紹介しておきたい。同トラブルの原因は“Internet Explorer の累積的なセキュリティ更新プログラム”の検出処理であるため、その更新プログラムを個別に、今月分なら“KB2888505”を手動でダウンロード・インストールすればよい。原因さえ取り除いてしまえば、残りの更新プログラムはWindows Update経由で通常通りに適用することができる。
上述した対処法は暫定的なものなので、残り5回分の更新プログラムによって同じトラブルが発生する可能性もある。ちなみに、Windows Updateの自動更新を無効化しておけば、更新プログラムの検出処理が停止するため、CPU使用率に関するトラブルを回避できることになるが、あまりオススメしない。
今回取り上げたトラブルはまるで、余命短いWindows XPが最後の力を振り絞って、CPUをフル稼働させているようにも映る。5回分の更新プログラムがまだ残っているものの、早めにWindows XPを引退させることがベストなのではないだろうか。