『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームのなかから、選び抜いた良作を毎週紹介していく。今回は、近距離戦闘をメインとしたアクション性の強い縦スクロールシューティングゲーム「Asteraiser」の体験版を紹介しよう。

ブレードで敵を倒していくアクション性の強いシューティング

　「Asteraiser」は、近接攻撃用のブレードを武器に戦う縦スクロールシューティングゲーム。自機にはミサイルやレーザーといった遠距離武装が存在せず、敵との間合いの取り方が重要となるアクション性の強いシステムが大きな特徴だ。さまざまな斬り技が用意されており、敵をなぎ払っていく爽快感が一番の魅力となっている。画面構成は2D見下ろし型だが、敵機やエフェクトには3Dグラフィックを使用しており、派手な演出が楽しめるのも見どころだ。

　本作は現在開発中の同人ゲームで、8月に完成予定とのこと。2つのステージがプレイ可能な体験版が公開されており、今回はこの体験版を紹介する。

　基本的な操作は、カーソルキーで自機の移動、［Z］キーでブレードを振り、［Z］の長押しで攻撃範囲が広く威力も高い“スマッシュ（タメ斬り）”。攻撃を行う上で重要なのが、ブレードは使うと消耗すること。ブレードを敵に当てると“ブレードエネルギー”ゲージが減り、レッドゾーンまで下がってしまうとブレードを振れなくなってしまう。ゲージは時間経過で回復するが、使い続けるとゲージの最大値を表す“耐久値”が減っていき、最後にはブレードが折れてしばらく使えなくなるというペナルティが発生。それを回避するのが［X］キーによるリロードだ。リロードを行うとブレードの耐久値を元に戻すことができるが、リロード中はブレードが振れないため隙が生まれる。

　このほか、移動キーを押しながら［C］キーを押すと、その方向に一瞬で移動する“ダッシュ”となる。ダッシュ中は敵や敵弾によるダメージを受けなくなるため、敵に近付く手段として、また緊急回避にも役立つ重要な操作だ。回数制限もないので積極的に使っていきたい。さらに、ブレードキーを長押ししながらダッシュすると、移動する方向にいる敵を一斉に攻撃できる“スプラッシュ（ダッシュ斬り）”に変化。ダッシュ斬りは敵に当てると若干の無敵時間が発生するので、遠くにいる敵に対して飛び込んで攻撃してもダメージを受けにくいというメリットもある。

　もうひとつ重要となるのが、時間経過などで増加していく“オーヴァドライブ”ゲージ。これは必殺技を使うためのゲージで最大3本までストックができる。必殺技は、［A］キーでゲージを1本消費して画面内でもっとも耐久力のある敵に光の槍を投擲する“スピア”の発動、［S］キーでゲージを2本消費して自機の周囲の時間を一時的に止める“ルーラー”の発動となる。ルーラーの領域に入った敵は動きを停止するほか敵弾は消滅、自機は無敵となり攻撃力も強化、移動速度もアップするという非常に強力な技となっている。

　なお、敵や敵弾に触れると“シールド”ゲージが減っていき、残量がゼロのときにダメージを受けるとゲームオーバー。コンティニューは3回まで可能で、その場から再スタートできる。

“キャンセルリロード”で連続攻撃を繰り出そう

　このゲームを有利に進める上で必須と言えるテクニックが“キャンセルリロード”だ。これはブレードを敵に当てた直後にリロードキーを押すと、ブレードエネルギーが一時的に全回復し、すぐにもう一度ブレードを振れるというもの。本作では敵に攻撃を当てると動きが少しだけ止まる“ノックバック”が発生するため、一撃で倒せない敵でもキャンセルリロードを使えば、敵の動きを封じ込めて一方的に攻撃可能だ。

　敵は遠距離攻撃ができる上に、自機に近付いて来ないパターンが多い。そのため、ダッシュ斬りで敵との間合いを詰めて、キャンセルリロードで連続攻撃、という戦法が多くの場面で有効だ。ただし、キャンセルリロードではブレードエネルギーの耐久値までは回復せず、あまり連続で使うとブレードが折れてピンチとなってしまう。耐久値が下がってきたら、ダッシュで敵から離脱して通常のリロードで回復させるクセをつけよう。

　このほか重要なのが、敵を倒したときや敵弾を受けたり、ブレードが破損したときに登場する白いアイテムの入手だ。このアイテムを取得すると、シールドゲージ、ブレードエネルギーゲージ、オーヴァドライブゲージが増加する。また、ハイスコアを狙うなら画面左上に表示されるレートの数値が重要だ。これはアイテムを入手したときに得られるスコアの倍率で、敵を連続して攻撃、破壊することで増える一方、時間経過で減っていく。レートは最大で3倍までアップする仕組みだ。

　攻撃手段はブレードのみだが、ダッシュ斬りやタメ斬り、スピア、ルーラーなど豊富な技によって多彩な戦い方を可能にしているのが面白いゲームだ。技が多いだけに最初はちょっと戸惑うところだが、ダッシュで敵の懐に飛び込んで斬る流れは殺陣を彷彿とさせ、なかなか気持ちがいい。体験版では2ステージとボリュームは少なめだが、より有効な戦い方を求めて何度もプレイしたくなる魅力をもっている。完成版の登場が楽しみだ。