週末ゲーム
第606回
互いの爆弾を送り合う対戦パズルアクション「MagicalParty:ぱねりあ」
“してやったり感”が味わえる、一瞬の熱い駆け引き
(2015/7/31 11:00)
『週末ゲーム』では、インターネット上でたくさん公開されているゲームの中から、編集部がピックアップした作品を毎週紹介していく。今回は、対戦パズルアクション「MagicalParty:ぱねりあ」をご紹介する。
爆弾を送り、送られるアクション
「MagicalParty:ぱねりあ」は、爆弾(ボム)と転送装置を使って対戦するパズルアクションゲーム。左が自分、右が敵のフィールドになっており、相手に爆弾の爆風を当ててダメージを与えていく。
ゲームが始まると、2つあるフィールドのうち、左にプレイヤー、右に敵のキャラクターが現れる。フィールドは複数の正方形パネルで構成されており、キャラクターは上下左右と斜めに移動できる。
爆弾設置ボタンを押すと、自分の足元に爆弾が置かれる。爆弾には数字が書かれているが、置いただけでは何も変化が起きない。もう1つの重要な操作となるのがマーカーで、マーカーボタンを押すと同様に足元へマーカーを設置する。このマーカーを四角形の四隅になるよう設置すると、マーカーで囲まれた四角形の範囲にあるパネルが反転し、相手のフィールド上で対応する場所にあるパネルと入れ替わる。
入れ替えられたパネルの範囲に置かれた爆弾は、相手のフィールドへと送られる。この時、爆弾に書かれた数字がカウントダウンを開始する。0になれば爆発し、縦横に爆風を発生させる。これにキャラクターが触れるとダメージを受ける。先に敵のシールドゲージを0にした方が勝利となる。
相手に送り込まれてカウントダウンが始まった爆弾は、再度マーカーで囲めば送り返すことができる。相手にダメージを与える手段は爆風を当てるしかないので、いかに相手のフィールドに爆弾を送り込んで爆風を当てるか、また自分のフィールドで爆弾を爆発させずにやり過ごすか、というのが本作のアクションの基本となる。
相手が逃げられないタイミングを狙え!
本作には他にも多くの操作やルールがある。カウントダウンが始まった爆弾が自分のフィールドにある時、自分が移動するとカウントが高速に進む。逆に停止しているとゆっくりと動く。爆弾に囲まれたら慌てず逃げ道を探すことが大事だ。慣れてきたら、敢えて爆弾を爆発寸前にしてから送り返すというテクニックもある。
相手がマーカーを置いたパネルの場所を反転すると、その場所に緑色の柱が現れる。柱は爆弾の爆風、またはチャージショットという魔法の弾で破壊できる。チャージショットは柱を壊すためだけのもので、すべてのキャラクターが使用可能だ。一度発生した柱は相手に送ることができないので、適宜壊しておかないと進行の妨げになる。また柱を壊すと、各種のアイテムが出現することがある。
チャージショットのボタンを押し続けると、画面下のゲージが溜まっていく。満タンになったところでボタンを離すと、キャラクター固有のスペシャル魔法が発動。スペシャル魔法には爆風の火力アップや、爆弾のカウントを停止させるものなどがある。ただし使用すると、MPゲージの半分を消費する。MPは時間経過、または柱を壊して出現したMP回復アイテムによって回復するが、マーカーや爆弾の設置の際にも消費するため、乱用するといざという時に何もできなくなる。
他にも複数のアイテムがあるなど、さまざまな要素がある。ただそれらを一度に覚えるのはかなり大変で、最初はかなり戸惑うはず。まずは無理に爆弾を置いて攻撃しようとせず、自分に送られてきた爆弾を返して、確実に生き残る操作を覚えるのがいい。それで相手が一発でもダメージを受けてくれれば、時間切れでシールドゲージの多い方が勝利となる。
攻撃に転じる際のコツは、送り込む爆弾の選択と、爆弾を送り込むタイミングだ。広い範囲のパネルを反転させれば、多くの爆弾を相手に送り込める反面、相手の爆弾もこちらに戻ってきてしまう。送りたい爆弾だけを送れるよう、マーカーで作る四角形の範囲を柔軟に変えていく。
またパネルを反転した際、自分が踏んでいるパネルは、敵側に爆弾があっても反転されず送られてこない。反転する範囲にどうしても入ってしまう敵側の爆弾は、反転した瞬間に自分が乗っておけば、相手側に残り続ける。相手がこちらに送ろうとしている爆弾も、自分が乗っていれば送られることはない。
爆弾を送るタイミングは、爆発寸前のものを送るのが効果的だ。また爆弾は他の爆弾の爆風を受けると誘爆するので、敵が逃げ込んだ場所にも爆弾を送り込んで逃げ道を塞いでいく。さらに爆弾が爆発してからわずかな時間、爆風が残る。その爆風の範囲に、さらに別の爆弾を送り込むと、誘爆して一瞬で爆発する。爆風の範囲と位置を把握して、タイミングを完璧に合わせれば、相手に逃げる術はない。
……ただ相手に爆発寸前の爆弾を送り返されたり、最後に狙ったパネルを踏まれていたりすると、一転してこちらが危険な立場になる。相手のフィールドにも目線を送り、爆弾のカウントやマーカーの位置を把握していないと、効果的な攻防ができないという仕組みだ。
未プレイの方には上記の説明ではよくわからないと思うので、プレイ動画を用意しておいた。ただこれを見ても何をやっているのかわからないと思う(笑)。遊んでいるうちにだんだんとコツを掴んできて、動きに余裕が出てくるので、まずは実際に遊んでみて感覚を掴み、行き詰まったら改めて本稿に戻ってきていただきたい。
ストーリーやキャラクターも魅力たっぷり
本作の魅力は、一瞬の駆け引きを楽しむパズルアクションだけではない。シングルプレイはストーリーモードになっており、何人ものキャラクターのストーリーを楽しみながらプレイできる。
ゲームの舞台となるのは、とある孤島にあるミレニリアという国で数年に一度開催される魔法大会。“千年魔女”が考案した新しい魔法で競技するため、“賢者の塔”に数多くの魔女たちが集結する。
最初は友人から無理矢理出場させられた魔女“マヤ”のみプレイできるが、ゲームを進めていくと使用できるキャラクターが増えていく。ストーリーもキャラクターごとに異なるものが用意されており、それぞれに胸に思いを秘めて魔法大会に挑み、“千年魔女”と邂逅する。ちなみに途中で負けてもコンティニューは可能だが、その場合は“千年魔女”と会うことはできず、バッドエンドを見ることになる。
各キャラクターはスペシャル魔法が異なる以外に、爆弾の威力やMP消費量などに若干の差がある。最初のうちは標準的な能力の“マヤ”や、マーカーのMP消費が少ない“ネリー”を使うとプレイしやすい。慣れてきたら他のキャラクターでコンティニューをしないでクリアを目指すのがいいだろう。
物語としては、笑いどころもあり、シリアスな場面もありでメリハリがあって面白い。各ステージの合間にキャラクター同士の掛け合いの形で展開されるので、すべてのキャラクターの個性がきっちり出ているのも魅力的だ。筆者のお薦めは、記憶喪失の冒険者“イダ”。猪突猛進な性格で、間違えて覚えたことわざを使いまくるという面白キャラだが、エンディングは違う意味で面白いので必見だ。
最初は何をしたらいいのかわからず途方に暮れる人が多いと思う。筆者もしばらくはそんな感じだったが、とにかく生き残ることを優先して動いていると、だんだんと光明が見えてくる。そのうちにキャラクターやストーリーの魅力に気付いて、全キャラクターで攻略してみたくなり、終わった頃には概ね操作がマスターできているはずだ。なお筆者は未経験だが対戦も可能。阿鼻叫喚の爆風祭りが見える気もするが、こちらも友達を誘ってチャレンジしてみていただきたい。
ソフトウェア情報
- 「MagicalParty:ぱねりあ」
- 【著作権者】
- else undefined、H.U. GameSoftwareDevelopment club
- 【対応OS】
- Windows XP/Vista/7/8/8.1
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.01(15/07/05)