いまさら聞けない?Windows 10のTips

第18回

アナタはいくつ気が付いた? Anniversary Updateで変わったWindows 10の新機能

隠れた新機能をピックアップ!!

 8月2日に公開されたWindows 10 Anniversary Update。すでにアップデートして、日常的に使っているものの、どこが変わったのか? あまり実感がないという人もいるのではないだろうか?

 スタートメニューのデザインや電源ボタンなど、頻繁に使う機能の違いは実感できるものの、新機能の多くは、実は積極的に使おうとしないと、普段はあまりお目にかかれない。

 というわけで、実はこんなところが新しくなっているというWindows 10 Anniversary Updateの隠れた新機能をピックアップしてみた。

今日はブラックな気分で

 Windows 10 Anniversary Updateでは、UWPアプリのカラーを変更できるようになっている。従来の白背景だけでなく、黒背景にすると、いつものアプリもガラリと変わった印象になる。

 個人的な意見だが、白背景よりも黒背景の方が、明るすぎず、目にも優しい印象がある。地味な機能だが、好みに合わせて変えておくのも1つの手だ。

「設定」の[個人用設定]から[色]をクリック。[アプリのモードを選ぶ]で[黒]を選択すると背景が黒になる

ロック解除しなくても答えてくれるコルタナ

 急いで予定を確認したいのに、PCの画面ロックを解除するのに手間取った経験はないだろうか? Anniversary Updateなら、こんなときでもコルタナを使って予定を確認できる。

 コルタナの設定で「コルタナさん」で応答するようにすること、予定を聞くならロック中でも予定にアクセスすることを許可すること、さらに第三者に勝手にコルタナを使われないように自分の声に最適化しておくことの3つの事前設定が必要だが、これでロック画面から“コルタナさん、今日の予定は?”と聞くと予定を答えてくれるようになる。

ロック画面でもコルタナを使って予定などを確認できる

タッチデバイスがなくても使えるWindows Ink

 Anniversary Updateの目玉機能の1つではあるものの、デスクトップPCなど、タッチデバイスがないと姿を現すことがないWindows Ink。

 マウスで使う覚悟があれば、どのようなPCでもWindows Inkを表示して使うことができる。

 付箋も普通にテキストを入力して使えるし、画面スケッチで画面上の重要な部分を丸く囲う程度ならマウスでも十分に活用できるので、使ってみるといいだろう。

タスクバーを右クリックして[Windows Ink ワークスペース ボタンを表示]をクリックしてチェックを付ける
「Windows Ink ワークスペース」を使って付箋や画面スケッチなどを利用できる

パスワード管理などの拡張機能でEdgeを武装

 Windows 10の標準ブラウザーとなった「Microsoft Edge」も、一見、今までのままのように思えるが、実は拡張機能に対応した。

 Windowsストア経由で配布される拡張機能は2016年8月末時点で12個。広告ブロックの「Adblock plus」や翻訳の「Translator For Microsoft Edge」、OneNoteやEvernote向けのWeb Clipper、パスワード管理の「LastPass」などが提供されている。

 Windows ストア経由での配布となったことで署名が付与された信頼できる拡張機能のみが提供されるので、以前の「Internet Explorer」のように不正な拡張機能に悩まされず、安心して利用できるのがポイントだ。

「Microsoft Edge」の右上にある[…]ボタンから[拡張機能]をクリックして表示された画面で[ストアから拡張機能を取得する]をクリックすると、「ストア」アプリが起動して拡張機能を入手できる

動画の決済も指紋でOK

 指紋や虹彩、顔認証によってWindows 10にサインインできるWindows Helloの活用の幅が広がり、Webサービスなどでも利用可能になった。

 将来的にはさまざまなサービスが対応する可能性があるが、とりあえず現状ではWindows ストアの決済で利用可能。たとえば、映画を購入するときに、Microsoftアカウントでサインインする代わりに指紋を読み込ませるだけで済むようになった。

Windows ストアの決済などが指紋認証で可能

ワイヤレスディスプレイの受け側に

 Anniversary Updateでは、ひっそりと「接続」というアプリが追加されている。

 これはPCをMiracast(ワイヤレスディスプレイの規格)に対応させるためのアプリ。通常、Miracastに対応したスマートフォンやPCの画面をワイヤレスでテレビなどに表示するには、テレビ側がMiracastに対応しているか、Miracast対応のアダプタが必要だが、その代わりとして使えるのが「接続」アプリとなる。

 PCで「接続」アプリを起動するだけで受け側の準備は完了。同じネットワークに接続されたPCやスマートフォンで、ワイヤレスディスプレイ接続を開始すると、接続先としてPCが表示され、選択すると画面が受け側のアプリ内に表示される。

 なお、Continuum(Windows 10 Mobileをテレビやディスプレイなどに接続してWindows 10 PCと似たユーザーインターフェースで操作できる機能)の受け側としてPCを利用することも可能。Windows 10 Mobileデバイスの画面をContinuumでPCに表示し、PCのマウスとキーボードを使って操作することもできる。

Androidなどのスマートフォンからスクリーンミラーリングを実行すると画面が表示される
Continuumでの利用も可能。Windows 10 MobileデバイスをPCのマウスやキーボードで操作することもできる