やじうまの杜

“Windows Update”から「Windows 10 Creators Update」へ更新してみた

不具合があればロールバックも可能。一時ファイルを削除すれば空き容量を増やせる

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「Windows 10 Creators Update」

 “Windows Update”を通じた「Windows 10 Creators Update」の提供が開始されました! 編集部の“Surface 3”にも「Windows 10 Creators Update」がやってきたので、さっそくアップデート。前回はツールを利用した手動アップデートでしたが、“Windows Update”経由とはどう違うのでしょうか。

アップデート前にプライバシー設定を変更できるように

「Windows 10 Creators Update」がダウンロード可能になると、“Windows の新機能が間もなく利用可能になります”という画面が表示される

 まず注意してほしいのは、日本時間4月12日になったからといってすぐに「Windows 10 Creators Update」がダウンロード可能になるわけではないということ。後述の“Windows の新機能が間もなく利用可能になります”という画面(Upgrade and Privacy Experience:UPX)が利用可能になるには、更新プログラム「KB4013214」がインストールされている必要があります。この更新プログラムは、Windows 10の累積的プログラム「KB4015583」以降を前提としているので、あらかじめ4月にリリースされた定例アップデートを当てておくとよいでしょう。

 また、「Windows 10 Creators Update」の配布は段階的に行われるため、しばらく待たされる場合があります(我慢できない場合は手動アップデートを試してみましょう!)。メーカーと共同で行うテストをパスした端末から順に配布されるそうなので、“Surface”などのMicrosoft製端末であれば、他の端末よりも早くアップデートを受け取れるかもしれません。

 さて、「Windows 10 Creators Update」がダウンロード可能になると、“Windows の新機能が間もなく利用可能になります”という画面が表示されます。この画面で[設定の確認]ボタンを押すと、プライバシー設定の選択を行う画面が現れます。

アップデートの前にプライバシー設定の選択を行うことが可能

 前回の「Windows 10 Anniversary Update」で、利用統計をMicrosoftへ送信する機能を無効化する方法がわかりにくいという批判が多く寄せられたことを受け、「Windows 10 Creators Update」ではアップデートの前にユーザー側で設定をコントロールできるようになりました。また、[詳細を見る]ボタンを押せば、どのようなデータがMicrosoftへ送信されるのかを確認することも可能です。

 ただし、診断情報の項目だけは完全に無効化することはできません。“完全”から“基本”へ切り替えても、Windowsを最新に保つために必要な最低限のデータが送信されます。また、これらの設定は「Windows 10 Creators Update」へアップデートした後も「設定」アプリの[プライバシー]画面で変更することができます。

いつ更新するかはユーザーが選べる

“Windows Update”で「Windows 10 Creators Update」を受信

 設定が完了すると、“Windows Update”で「Windows 10 Creators Update」を受信できるようになります。

 なお、「Windows 10 Creators Update」へ“勝手”に更新されることはないとのこと。今回はそのままアップデートしてしまったため見ることができませんでしたが、アップデート前にはちゃんと通知が送られてくるそうです。このあたりはユーザーのフィードバックによく耳を傾けているという印象がありますね。

アップデート前に通知される(Microsoftのブログより引用)
[電源]メニューには[更新してシャットダウン][更新して再起動]コマンドのほかにも、更新を行わず単に[シャットダウン][再起動]するコマンドが追加

 また、[電源]メニューには[更新してシャットダウン][更新して再起動]コマンドのほかにも、更新を行わず単に[シャットダウン][再起動]するコマンドが追加されており、時間のかかるアップデートを回避して電源を切ることができるようになっています。

更新はあっさり完了 ~空き容量の確保とロールバック

 アップデートの処理自体は、いつもの月例アップデートよりも多少時間をとられますが、特にユーザー側での操作は必要なく、あっけなく完了します。

 さて、「Windows 10 Creators Update」へのアップデートは成功したものの、ドライバーやアプリが対応しておらず不具合が発生してしまった、なんてことになる人もいるかもしれません。

 そんな時のために、「Windows 10」では前のバージョンへロールバックする機能が備わっています。「設定」アプリの[更新とセキュリティ]-[回復]画面から簡単に利用できるので、もし困った時は試してみてください。

「設定」アプリの[更新とセキュリティ]-[回復]画面から前のバージョンへロールバック

 また、「Windows 10 Creators Update」へアップデートしたらディスクの空き容量が足りなくなって困った場合は、「ディスク クリーンアップ」ツール(管理者権限が必要)を利用して“以前の Windows のインストール”や“一時 Windows インストール ファイル”を削除してみるとよいでしょう。編集部の環境では約23GBのディスク領域を解放することができました。

「ディスク クリーンアップ」ツール(管理者権限が必要)を利用して“以前の Windows のインストール”や“一時 Windows インストール ファイル”を削除

 ただし、これらのファイルを削除してしまうと、前のバージョンへロールバックできなくなるので注意が必要です。数日間様子を見て、「Windows 10 Creators Update」が問題なく動作しているか確認してから試してみるとよいでしょう。また、これらのファイルは一定期間が経つと勝手に削除されます。なので、もしディスクの空き容量に余裕があるならば、放置しておいても問題ありません。