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米林監督最新作『メアリと魔女の花』の制作に2Dアニメ制作ソフト「OpenToonz」が採用

アニメーション映画で「OpenToonz」が使用された事例は今回が初めて

「OpenToonz」での作業画面(同社リリースより引用)

 (株)ドワンゴは21日、2Dアニメーション制作ソフト「OpenToonz」が、7月8日に劇場公開されたアニメ『メアリと魔女の花』の制作の一部に使用されていることを明らかにした。

 「OpenToonz」は昨年3月、Digital Video社から買収した「Toonz」を同社がオープンソース化したもの。「Toonz」はスタジオジブリのアニメ制作で長年利用されており、その過程で現場の意見を盛り込んだ独自の改善が盛り込まれているという。ソースコードは修正BSDライセンスで公開されており、現在“GitHub”のプロジェクトページから入手可能。WindowsとMacに対応している。

 米林宏昌監督の最新作『メアリと魔女の花』では、色彩設計工程や“魔法のシャボン玉”の表現で、この「OpenToonz」が利用されているという。また、紙に描かれた動画をスキャンする工程の一部では、ジブリが社内開発したスキャンツール「GTS」が利用されているとのこと。「GTS」も「OpenToonz」の公開ページから一緒にダウンロードできる。対応OSはWindows。

完成画面

 なお、「OpenToonz」がアニメーション映画で使用された事例は今回が初めてとのこと。同社は今後も国内アニメーション産業のニーズを汲みながら、「OpenToonz」の開発・改良に貢献したいとしている。