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Apple、「iOS 11」のダウンロード提供を開始 〜よりスマートに、より使いやすく

iPadでは“過去最大”のマルチタスク強化。AR、ペン入力、Siriの強化などもトピック

Apple、「iOS 11」のダウンロード提供を開始

 米Apple Inc.は20日(日本時間)、「iOS 11」のダウンロード提供を開始した。現在、[設定]アプリの[一般]−[ソフトウェアアップデート]画面から無償でアップデート可能。“iPhone 5s”以降、“iPad mini 2”以降、“iPod touch”の第6世代以降がサポートされる。

 「iOS 11」における変更は、パーソナルアシスタント“Siri”の強化、「写真」や「カメラ」における画像の品質向上、拡張現実(AR)への対応、再設計された“App Store”など多岐にわたる。なかでも、“過去最大”と謳われているのがiPadにおけるマルチタスクの強化だ。

 まず、ホーム画面の下に表示されていたアプリケーションランチャー“Dock”が刷新され、どの画面からもスワイプ操作で呼び出せるようになった。“Dock”の外にアプリをドラッグすれば、サブアプリをフローティング表示する“Slide Over”や分割表示する“Split View”といったマルチタスク機能も利用可能。複数のアプリケーション間で画像やテキストをドラッグ&ドロップでやり取りする機能も搭載されている。“コントロールセンター”も刷新され、iPadではアプリ切り替え機能が統合されたのも目を引く変更点と言えるだろう。

新しい“Dock”と強化されたマルチタスク(同社Webサイトより引用)
“コントロールセンター”にアプリ切り替え機能が統合

 さらに、“Apple Pencil”を利用した手書き入力も強化。ペンを手に取ってスクリーンにタッチするだけで注釈を書き込める“インスタントマークアップ”、ロック画面をタップするだけですぐにメモをとり始められる“インスタントメモ”、メモアプリで何かを描いたり書き始めると周りのテキストが自動的に脇によけてくる“インラインスケッチ”といった魅力的な機能が数多く投入されている。

新しい「ファイル」アプリ

 また、新しい「ファイル」アプリが搭載されたのも注目すべき変更点だ。この「ファイル」アプリには“OneDrive”や“Dropbox”、“Box”といったクラウドストレージを紐づけることが可能で、端末やクラウドなど、あちこちに保存されているファイルを集中管理することができる。それ以外にも、運転中であることを検知して運転に集中できるようにする“おやすみモード”やQRコードを「カメラ」アプリで読み取る機能、友達と繋がってお気に入りの楽曲を教え合うことができる“Apple Music”など、さまざまな機能が惜しみなく投入されている。

 なお、「iOS 11」ではCVE番号ベースで8件の脆弱性が修正されているので注意。同日リリースされた「tvOS 11」「watchOS 4」で修正された内容に関しては、後日詳細を明らかにするとしている。