NEWS(09/09/07 13:17)

「EmEditor」ユーザー説明会が開催、v9の新機能や便利なテクニックを数多く紹介

注目のライセンス形態についても言及され参加者とのさまざまな意見交換が

「EmEditor Professional」v9.00 beta 1「EmEditor Professional」v9.00 beta 1

 (株)エムソフトは5日および6日、同社製テキストエディター「EmEditor」のユーザー説明会および懇親会を開催した。今回の説明会は東京と大阪の2カ所で行われ、5日に開催された東京の会場には約40名のユーザーが参加した。

 代表取締役の江村氏は『ユーザーの皆様と直接お会いできて本当にうれしい。こうした機会をぜひ実現させたかった』と述べ、同社としては初の試みとなる説明会がスタートした。

参加者の大半は“Professional”版利用者。なかには「秀丸エディタ」ユーザーも

 まず始めに江村氏から、『利用しているテキストエディターは何?』『どういった場面で「EmEditor」を利用している?』といった質問が投げかけられた。

 利用しているテキストエディターについては、やはり「EmEditor Professional」という回答が大半を占めたが、なかには「EmEditor Free」や「秀丸エディタ」と回答する参加者もいた。また利用する場面に対しては、HTML編集がもっとも多く、そのほかには原稿執筆、プログラミング、CSVなどのデータ編集といったさまざまな回答が出された。

「EmEditor」の便利なテクニック、高度な使い方、v9の特長を詳しく解説

江村氏自身が「EmEditor」を操作しながら詳しく解説江村氏自身が「EmEditor」を操作しながら詳しく解説

 アンケートに続きいよいよ本題に入り、“知っていると便利なヒント集”、“高度な使い方”、“バージョン9の特長”といった題目で、江村氏自身が「EmEditor」を操作しながら詳しく解説していく。

 ヒント集では、Webブラウザーなどほかのアプリケーションからテキストを取り込んで「EmEditor」で編集できるテクニックや、“箱形選択”を利用した便利なテキスト編集術などが紹介された。続く高度な使い方では、マクロの基本や簡単な作成方法なども紹介された。これらのテクニックは、同社のWebサイト上でも動画型式で紹介されているため、説明会に参加できなかったユーザーはWebサイトで確認してみるとよいだろう。

 v9の特長に関しては、一番の目玉となる“スニペット”プラグインの強化内容、新機能のCSV編集モード、括弧の自動補完といった機能を中心に解説された。

 入力の手間を大幅に軽減できるようになった新スニペットプラグインの機能説明では、参加者が思わず感嘆の声を上げる一幕も。またCSV編集モードに対しても興味を抱く参加者が多く、細かい仕様を尋ねたり、さっそく要望を伝える参加者もいた。

 なおv9の主な更新内容は、同社サイトやベータ版公開時の弊誌の記事を参考にしてほしい。

注目のライセンス形態はサブスクリプションが有力? アクティベーションも検討

 今回の説明会に参加できなかった「EmEditor」ユーザーにとって、もっとも気になるのはやはり今後のライセンス形態についてだろう。すでに江村氏から告知されているように、次期バージョンv9の正式版からは有償アップデートの可能性もあるとされている。

 まず、なぜ有償アップデートを検討したのかという疑問について、江村氏は『新規ユーザーを獲得するのが一番の理想だが、現実的には厳しい状況である』として、有償アップデートせざるを得ない実情を語った。

 また、インターネット上で流出する不正なライセンスキーへの対処も考慮すると、有償アップデートという形ではなく、1年あるいは複数年単位の期間でライセンスを購入する“サブスクリプション”方式や、Windowsなどで採用されている認証方法の“アクティベーション”方式も検討しているという。ただし、いずれのライセンス形態になっても、既存の登録ユーザーが損をすることがないように、ユーザーの意見を参考にしながら慎重に検討していくとのこと。

 なお、今回の参加者はほぼ全員が有償アップデートでも構わないと回答し、さらに具体的な金額に関しては1,000円以上でも購入すると答える参加者が多かった。

 江村氏は、ライセンス形態を変更するとなった場合、その変更時期に関してはv9の正式版公開時の可能性が高いとしている。ただし、これについても確約はできないとして明言を避けた。

(久保 望)