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「Firefox 142」が公開 ~wllama API対応でアドオンでもローカルAIを活用できるように
セキュリティ関連の修正は9件、最大深刻度は「High」
2025年8月20日 10:39
Mozillaは9月19日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版v142.0をリリースチャネルで公開した。
メジャーバージョンアップとなる「Firefox 142」における新機能は、以下の通り。ただし、一部機能はプログレッシブロールアウトの一部となっている。一部環境より段階的に提供範囲が拡大されるので、「Firefox 142」へ更新してもすぐには利用できるとは限らない点には注意したい。
- 新しいタブページを改善。推奨事項がスポーツ、食べ物、エンターテイメントなどのトピックセクションにグループ化される。米国ユーザー向けのプログレッシブロールアウト
- リンクの長押しでローカルAIがリンク先コンテンツの重要なポイントを教えてくれる「リンクプレビュー」を一部地域の英語ユーザーに展開。プログレッシブロールアウト
- Windows環境で「Firefox」を閉じたり再起動したりしたときに永続的な通知をクリックすると、Webサイトのメインページを開くだけでなく、関連するWebページを含めて正しく開くように
- 強化型トラッキング防止機能(ETP)の厳密モードで、例外リストを改善。プライバシー保護を重視したベースラインリスト(コア機能)と利便重視のリストに分割され、ユーザーはプライバシー保護を損なうことなく、柔軟にWebサイト互換性を向上させられるように
- タブグループの折り畳み。アクティブなタブは表示したまま、他のタブを折りたたむことで視認性を向上
- 拡張機能アイコンの右クリックメニューでサイドバーから拡張機能を削除できるように

そのほかにも、拡張機能向けに「wllama」APIをサポート。開発者がローカルの大規模言語モデル(LLM)を活用したAI機能をアドオンに直接統合できるようになった。
セキュリティ関連の修正
セキュリティ関連の修正は、9件。深刻度の内訳はMozillaの基準で4段階中2番目の「High」が5件、3番目の「Moderate」が1件、最低の「Low」が3件となっている。攻撃に悪用可能なクラッシュやメモリ破損が対策されているので、できるだけ早いアップデートをお勧めする。企業向けの延長サポート版「Firefox ESR」や「Thunderbird」でもセキュリティ修正が行われているので、利用中の場合は更新を怠らないようにしたい。
デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 10/11に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。