NEWS(11/11/09 15:49)

「Thunderbird 8」とスケジューラー拡張「Lightning」v1.0の正式版が公開

ユーザーの意思に反してアドオンが勝手に追加されるのを防止できるように

「Thunderbird 8」「Thunderbird 8」

 Mozillaは9日(日本時間)、メールソフト「Thunderbird」の最新バージョンとなる「Thunderbird 8」の正式版を公開した。また、8日(日本時間)には「Thunderbird」にスケジューラー機能を追加する拡張機能「Lightning」v1.0も公開している。

 「Thunderbird 8」の主な変更点は、外部プログラムによってユーザーの許可なく追加されたアドオンが初期状態で無効化されるように仕様が変更されたこと。これにより、ユーザーの意思に反してアドオンが勝手に追加されるのを防げる。無効化されたアドオンは、アドオンの管理画面から有効化することが可能。また、インストールされているアドオンの有効・無効を切り替えるダイアログが、「Thunderbird」のインストールやバージョンアップ後の初回起動時に表示されるようになった。

 さらに、「Thunderbird」v2で追加された、フォルダペインをあらかじめ登録したフォルダや、未読メールのあるフォルダ、最近使ったフォルダのみの表示に切り替えるボタンが削除された。なお、フォルダペインの表示切り替えは[表示]メニューの[フォルダ]サブメニューから行うことが可能。Mozillaによると、同ボタンは拡張機能「Folder Pane View Switcher」を導入することで表示可能だという。

 そのほか、検索関連のショートカットキーが整理された。また、Mozillaの基準で深刻度が4段階中最も高い“最高”に分類された脆弱性が3件、2番目に高い“高”に分類された脆弱性が3件(Windows版に影響するものは2件)修正されている。

 「Thunderbird」は、Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/7および64bit版のVista/7などに対応するフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。

「Lightning」v1.0「Lightning」v1.0

 「Lightning」v1.0は、「Thunderbird」のタブにスケジューラー機能を追加できる拡張機能で、昨年よりメジャーリリースとなるv1.0のベータ版およびリリース候補版として開発が進んでいた。ベータ版からの主な変更点は、「Thunderbird 8」に対応したほか、“CalDAV”に対応するカレンダーなどをオフラインで利用するためのキャッシュ機能が強化され、オフラインの状態でも予定を書き込めるようになったこと。

 「Lightning」は、「Thunderbird」v8.0に対応するフリーソフトで、編集部にてWindows Vista/7上の「Thunderbird」v8.0で動作確認した。現在、ライブラリサイト“Add-ons for Thunderbird”からダウンロードできる。

お詫びと訂正:記事初出時、フォルダペインの切り替え機能が廃止されたとお伝えしましたが、機能自体は存在しており、[表示]メニューから利用可能でした。お詫びして訂正いたします。

「Thunderbird」

【著作権者】
contributors to the Mozilla Project
【対応OS】
Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/7/Vista x64/7 x64
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
8.0(11/11/08)

「Lightning」

【著作権者】
Mozilla Calendar Project
【対応OS】
(編集部にてWindows Vista/7で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0(11/11/07)

(長谷川 正太郎)