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Google、64bit版「Google Chrome」をWindows 7/8向けに公開

まずは開発者やテスター向けのCanary/Devチャンネルで

「Google Chrome」“Canary”版の公開ページ

 米Google Inc.は3日(現地時間)、「Google Chrome」“Canary”版および“Dev”版の64bit版をWindows 7/8向けに公開した。「Google Chrome」の64bit版が公式にリリースされたのは今回が初めて。

 同社によると、64bit版「Google Chrome」では最新のプロセッサーおよびコンパイラーによる最適化、より現代的な命令セットなどの恩恵を受けることができるほか、引数の呼び出し規約がより効率的になる。その結果、グラフィックスやマルチメディアコンテンツを中心に平均で25%の速度改善がみられるという。

 また、セキュリティも64bit版「Google Chrome」のほうが高い。とくにWindows 8/Server 2012以降の64bit OSでは“High Entropy ASLR”が利用可能。“ASLR(アドレス空間レイアウトのランダム化 )”は、メモリ上のオブジェクトや関数の位置をランダム化することで攻撃者がその位置を見つけて悪用することを困難にするセキュリティ技術。“High Entropy ASLR”はそのランダムさの程度(エントロピー)を大きくすることで、“ASLR”の迂回を狙うJITスプレーなどの新しい攻撃手法にも対抗できるようにするものだ。

 さらに、安定性においても64bit版「Google Chrome」のほうがすぐれているとのこと。たとえば、コンテンツを描画するレンダラ―ではクラッシュ率が32bit版の半分にまで低減されているという。

 “Canary”版および“Dev”版の「Google Chrome」は開発者やテスター向けに提供されており、今のところ一般ユーザーによる日常的な利用にはお勧めできないが、いずれは安定版も提供されるだろう。

(柳 英俊)