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「Google Chrome」の“SPDY”サポートが終了、“HTTP/2”へ
2016年には“SPDY”サポートを完全に削除。“HTTP/2”および“ALPN”への移行を
(2015/2/10 13:55)
米Google Inc.は9日(現地時間)、「Google Chrome」の“SPDY”プロトコル対応を終了する計画を、公式ブログ“Chromium Blog”で明らかにした。代わりに現行の最新版となる「Google Chrome 40」で順次“HTTP/2”を有効化するという。
“SPDY”は、現行の“HTTP/1.1”にさまざまなパフォーマンス改善を目的に開発されたプロトコル。1つのセッションに複数のリクエストを束ねたり、ヘッダーの圧縮やデータ転送の優先度設定を行うことで、ページが表示されるまでの時間を短縮している。また、暗号化プロトコル“TLS”を利用しておりセキュリティに優れるほか、“TLS”の“NPN(Next Protocol Negotiation)”拡張により下位互換性を確保しているのも特長。「Google Chrome」ではv6から標準でサポートされており、著名なWebサイトで利用されている。
この“SPDY”は、Googleが中心になって策定を進めていた独自プロトコルだが、これをベースに検討を深め、標準化したのが次世代プロトコル“HTTP/2”だ。1999年に“HTTP/1.1”が策定されて以来となる“HTTP”プロトコルの大改訂で、“NPN”を改良した“ALPN(Application-Layer Protocol Negotiation)”を採用するなど、“SPDY”を運用するなかで明らかになった欠点も修正されている。
同社の計画では、現行の「Google Chrome 40」で段階的に“HTTP/2”を有効化する一方で、2016年には“SPDY”サポートを完全に削除するという。それに伴い“NPN”のサポートも終了し、“ALPN”のみがサポートされるようになるという。そのため、サーバー管理者に対して“HTTP/2”および“ALPN”への移行を検討するよう呼びかけている。