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Adobe、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」を更新。新機能追加と17件の脆弱性修正
機能面における変更は、タブインターフェイスの強化がメイン
(2016/1/13 15:38)
米Adobe Systems Incorporatedは12日(現地時間)、「Adobe Acrobat DC」および「Adobe Acrobat Reader DC」の最新版を公開した。今回のバージョンアップは四半期ごとに行われている定例のアップデートで、新しい機能の追加や不具合の修正、セキュリティの改善などが施されている。
機能面における変更は、タブインターフェイスの強化がメイン。たとえば、誤ってドキュメントを閉じてしまうことがないように、複数のタブを開いている状態でアプリケーションを終了しようとした場合に、確認ダイアログを表示する機能が追加された。この機能は[環境設定]ダイアログの[一般]画面で有効にすることが可能。また、複数のドキュメントを開いている場合に[ウィンドウ]-[並べて表示]メニューを利用すれば、ドキュメントをタブからウィンドウへ切り替え、縦や横に並べて見比べることができる。
なお、本バージョンでは脆弱性の修正も行われているので注意。同社が公開したセキュリティ情報(APSB16-02)によると、今回のアップデートではCVE番号ベースで17件の脆弱性が修正されているとのこと。これらの脆弱性はWindows版およびMac版に影響し、深刻度は同社基準で4段階中最高の“Critical”。更新プログラムの適用優先度はすべての製品で“2(30日程度以内を目安としたアップデートを推奨)”とされており、旧バージョンの製品を含め、なるべく早いアップデートが推奨されている。それぞれの製品バージョンは以下の通り。
- 「Acrobat DC」(Continuous)v15.010.20056(Windows/Mac)
- 「Acrobat Reader DC」(Continuous)v15.010.20056(Windows/Mac)
- 「Acrobat DC」(Classic)v15.006.30119(Windows/Mac)
- 「Acrobat Reader DC」(Classic)v15.006.30119(Windows/Mac)
- 「Acrobat XI」v11.0.14(Windows/Mac)
- 「Reader XI」v11.0.14(Windows/Mac)
なお、「Acrobat DC」「Acrobat Reader DC」は“Document Cloud”製品の一部として提供されており、機能追加と不具合の修正を逐次配信する“Continuous(連続トラック)”と、「Adobe Acrobat X」「Adobe Acrobat XI」までのように四半期ごとに1度アップデートを配信する“Classic(クラシックトラック)”という2つのリリーストラックが存在する。一般的なエンドユーザーが同社のダウンロードセンターから入手しているのは“Continuous”版となる。
また、「Adobe Reader X」「Adobe Acrobat X」のサポートはすでに終了しているので注意。
ソフトウェア情報
- 「Adobe Acrobat Reader DC」
- 【著作権者】
- Adobe Systems Incorporated and its licensors
- 【対応OS】
- 64bit版を含むWindows 7/Server 2008 R2/8/Server 2012/Server 2012 R2/10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 15.010.20056(16/01/12)