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“Ubuntu on Windows”搭載の「Windows 10 Insider Preview」Build 14316が登場
「Ubuntu」の「bash」シェルをWindows 10でネイティブ実行。他にも新機能が盛り沢山
(2016/4/7 14:19)
米Microsoft Corporationは6日(現地時間)、「Windows 10 Insider Preview」Build 14316を“Windows Insider Program”の“Fast”リングの参加ユーザーに対して公開した。今回のアップデートでは、先日開催された開発者向けカンファレンス“Build 2016”で発表された次期アップデート“Windows 10 Anniversary Update(Redstone1)”の新機能が利用できるようになっている。
なかでも注目の機能は、“Ubuntu on Windows”と呼ばれる機能だろう。これはLinuxディストリビューション「Ubuntu」を開発する英Canonical社とMicrosoftが共同で開発した機能で、「Ubuntu」の「bash」シェルをWindows 10で実行することができる。仮想化技術などを用いて実行するのではなく、システムコールをリアルタイムで変換してネイティブ実行するのが特徴で、「Ubuntu」向けのバイナリをそのまま動作させることができる。
この機能は開発者向けに提供されており、利用するには「設定」アプリの[更新とセキュリティ]-[開発者向け]画面で、Windows 10を開発者モードへ切り替える必要があるので注意。加えて、現行ビルドでは「Windows の機能」で“Windows Subsystem for Linux (Beta)”を有効化し、追加のコンポーネントをインストールする必要がある。
一方、ユーザーインターフェイス関連ではシステムテーマの切り替えがサポートされた。「設定」アプリの[個人用設定]-[色]画面で、ライトテーマ(白)とダークテーマ(黒)を切り替えることが可能。絵文字サポートやアクションセンター、仮想デスクトップ、バッテリーセーバーなども改善されているという。
また、音声アシスタント機能“コルタナ”にクロスデバイス機能が追加されたのも注目すべき変更点。たとえばモバイル端末のバッテリー低下の通知をデスクトップで受け取ったり、デスクトップからスマートフォンを探すために着信音を鳴らしたり、デスクトップで検索した地図をモバイル端末へ転送するといった使い方が可能となる。
さらに、「Microsoft Edge」では「OneNote Clipper」と「Pin It Button」という2つの拡張機能が新たにサポートされた。また、「Google Chrome」などと同じように、ツールバーへ拡張機能のボタンを配置できるようになっている。
そのほかにも、かねてから案内されていたUWP版の「Skype」が本ビルドに搭載された。また、同じく新たに追加された「接続」アプリを利用すれば、ドックやMiracastアダプターなしに対応端末で“Continuum”機能が利用できるようになる。