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新機能満載の「Windows 10 Insider Preview」Build 14328がPC/Mobile向けに公開

“Windows Ink”に加え、スタート画面・ロック画面・通知・日本語入力が改善

「Windows 10 Insider Preview」Build 14328

 米Microsoft Corporationは22日(現地時間)、PCおよびモバイル向けの「Windows 10 Insider Preview」Build 14328を“Windows Insider Program”の“Fast”リングの参加ユーザーに対して公開した。本ビルドには、今夏リリース予定の次期大型アップデート“Windows 10 Anniversary Update(Red Stone 1)”に搭載される新機能や改善が数多く盛り込まれている。

 なかでも注目は、手書きのノートや付箋を簡単に作成できる“Windows Ink”機能だ。OSに統合された“Windows Ink Workspace”から付箋、スケッチパッド、画面スケッチといった機能へ手軽にアクセスし、ペンで自由に書き込むことができる。“Windows Ink”機能は「地図」「Microsoft Edge」「Microsoft Office」などのアプリケーションにも統合されているほか、将来的には付箋に書いた手書きのスケジュールをパーソナルアシスタント機能“コルタナ”がリマインドするといった使い方も可能になるという。

 “Windows Ink Workspace”はアクティブ方式のペンに対応した端末で利用可能で、タスクバーへ新たに追加されたアイコンから起動できる。また、アクティブペンのボタンをクリックすることで呼び出すことも可能だ。

手書きのノートや付箋を簡単に作成できる“Windows Ink”機能
“Windows Ink Workspace”から付箋、スケッチパッド、画面スケッチといった機能へ手軽にアクセス

 そのほかにも、スタート画面のデザインが改善された。特にタブレットモードでは、フルスクリーンでアプリのリストを表示する機能が追加され、アプリケーションの一覧性が向上している。従来のピン留めされたタイルの画面とは、スタート画面左上のボタンで切り替えられる。また、タブレットモードのときだけタスクバーを隠すオプションが追加された。非表示になったタスクバーは、画面下端からのスワイプで一時的に表示することが可能だ。

タブレットモードでは、フルスクリーンでアプリのリストを表示する機能が追加。タイル画面と切り替え可能に

 一方、ロック画面では“コルタナ”が利用できるようになった。メディアを再生中の場合は、モバイル端末と同様、デスクトップ端末でもメディアコントローラーが表示されるようになる。一方、ロック画面に表示されていた“Microsoft アカウント”のメールアドレスを非表示にするオプションも追加された。これは“Windows Insider”でもリクエストの多かった機能であるという。

 デスクトップ周りでは、“アクション センター”で多くの改善が盛り込まれている。まず、タスクバー右端に“アクション センター”へアクセスするためのアイコンが追加された。アイコンには通知の数がオーバーレイ表示されており、“アクション センター”を開かずとも通知の有無と数をチェックすることが可能。“アクション センター”のデザインも変更されており、より多くの通知を表示できるようになっているほか、“コルタナ”の通知を受け取る機能も追加された。

 タスクバー周りでは、UWPアプリケーションがタスクバーバッジに対応したのが注目すべき改善点。たとえば、「メール」アプリの未読数といった情報を、タスクバーボタンでチェックできる。また、時計パネルにはイベント機能が統合されており、直近のスケジュールをチェックしたり、新しい予定を追加するのが簡単になった。マルチモニター環境ですべてのモニターのタスクバーへ時計を表示できるようになったのも本ビルドでの改善だ。

“アクション センター”のデザインが改善。デスクトップ右下には“アクション センター”へアクセスするためのボタンも
時計パネルにはイベント機能が統合

 そのほかにも、UACダイアログのデザイン変更、UWP版「Skype」の更新、「エクスプローラー」のアイコン刷新、日本語IMEの改善などが行われた。とくに日本語IMEでは“Bing”を利用したクラウド変換候補機能がよりシームレスに利用できるようになったほか、人に見られたくない履歴が候補リストに表示されるのを防ぐ“プライベートモード(仮称)”が搭載されるなど、多くの改善が盛り込まれている。

(樽井 秀人)