本当にWindows 10って使えるの?
スマホのSMSもデスクトップで着信!?Windows 10のアクションセンター
(2016/4/29 06:00)
Windows 10への無料アップグレードが、今年7月29日で終了する予定だ。また、Windows 7の延長サポート期間も残り4年を切っており(*1)、“その後”をどうするか、そろそろ考えたいところ。
そこで本連載では『Windows 10にすべきか悩む……』という人向けに、“Windows 10って使えるのか?”を紹介している。
*1Windows 7の延長サポート期間は2020年1月14日まで
アクションセンターはスマホのSMSを通知可能になる
アプリケーションなどの通知を一括管理するアクションセンターは、Windows 7のバルーン通知やWindows 8.xのトースト通知をスマートフォンの履歴機能のように参照する機能である。Windows Phone 8.xの同機能をWindows 10に移植したものだ。Microsoftは“アプリケーションへの玄関口”と本機能を説明しているが、Windows 10 バージョン1511(Threshold 2)の時点では、それ以上でもそれ以下でもない。
まずは下図をご覧頂きたい。こちらはWindows 10 Insider Preview ビルド14316の「設定」から“通知のアクション”に並ぶアプリケーションの設定を開いたものだが、アクションセンターに表示する通知数の設定や、優先順位を付けて表示する場所を指定できるようになった。また、スタートメニューと同じようにWindows Insider Program参加者へ、アクションセンターの通知形式を提案している。
Windows 10リリース直前に日本マイクロソフトが行った説明では、通知やアクションセンターからメッセージの返信が可能になると説明していたが、本稿執筆時に確認したところ、UWPアプリケーションの「メッセージング」が既に対応していた(バージョン2.13.20000.0)。“Build 2016”では、アクションセンターの拡張機能に関するセッションが設けられてたが、こちらでも『昨年求めたもの』と、インタラクティブなトースト通知は実現済みと説明している。
同セッションでは今後の方向性として“Action Center in the Cloud”を提唱した。具体的にはAndroid版「Cortana」をインストールしたAndroidデバイスに届いたテキストメッセージを、Windows 10のアクションセンターにも表示させ、そこから相手に返信するというものだ。
上図は本仕組みをイラスト化したスライドだが、Windows 10やAndroidのデバイスに、それぞれNC(Notification Client)となる「Cortana」をインストールし、クラウド上にあるNS(Notification Server)経由で各クライアントに配信する仕組みだ。なお、上図は「PowerPoint」のアニメーションで作成され、右上に示された“Universal Dismiss”は文字どおり、任意のデバイスで通知を削除すると、他のデバイスの通知も削除できる。
Microsoftは本機能がWindows 10 Anniversary Updateで実装するか明言していないが、実に興味深い機能だ。なお、iOS版「Cortana」はAppleの制約により、現時点ではAndroidデバイスだけを対象とすると言う。このように単なる通知の集合場所だったアクションセンターが、クラウドや他のデバイスと連携することで、これまでと違った広がりを見せているのだ。
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