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ダッシュボードを刷新した「PowerToys 0.93」が公開 ~無償のパワーユーザー御用達ツール集

「コマンド パレット」は高速に、マウスハイライターには新モード

「Microsoft PowerToys」v0.93.0がリリース

 米Microsoftは8月14日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新版v0.93.0を公開した。「PowerToys 0.93」の目玉は、新しくなったダッシュボードだ。

 ダッシュボードは、「PowerToys」のタスクトレイアイコンをダブルクリックすると現れるウィンドウ。「PowerToys」に含まれるモジュールが4年の間に2つから20を超えるまでに増えたことを受け、v0.75で導入された。モジュールの有効・無効を管理できるだけでなく、簡単な機能の説明やアクティブ化のためのキーボードショートカットなども記載されているのが便利だ。

従来のダッシュボード

 一方で、それぞれのモジュールカードのデザインに統一がなく、雑然とした印象を与える点には改善の余地があった。

 新しいダッシュボードは、ショートカットキーの一覧とモジュールのON/OFFが分離されており、スッキリとしたデザインになった。また、「PowerToys」のタスクトレイアイコンをクリックすると現れる「クイック アクセス」パネルが統合されており、よく使うモジュールへ簡単にアクセスできる。現在のバージョンや更新バージョンの有無もわかりやすい。

新しいダッシュボード
「PowerToys」のタスクトレイアイコンをクリックすると現れる「クイック アクセス」パネル。内容はダッシュボードと異なるようだ

 さらに、「PowerToys 0.93」では「コマンド パレット」(PowerToys Run v2、CmdPal)のパフォーマンス改善も図られた。起動時のメモリ使用量を15%、起動にかかる時間を40%、組み込み拡張機能の読み込み時間を70%も削減したほか、インストールサイズが55%にまで縮小された。90以上ものイシュー(課題)も解決されており、安定性の向上も見込める。

 そのほかにも、「マウス ユーティリティ」のマウスハイライターが強化された。これは[Ctrl]キーを2回押すとデスクトップ全体を暗転させ、マウスカーソルの周囲だけを明るく表示する仕組み。よくカーソルを見失ってしまうユーザーにとって欠かせない機能だ。

 最新版では、デスクトップではなくマウスカーソルの付近だけをハイライトするモードが追加。前景色・背景色や、スポットライトの半径も変更できるなど、カスタマイズ性が向上した。見失ったカーソルを探すだけでなく、プレゼンテーションのデモで聴衆にカーソル位置を知らせたいときなどにも役立つだろう。

「マウス ユーティリティ」のマウスハイライターが強化

 「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代、盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZones」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」など、『OSにも標準で備わっていればいいのに』と感じられる便利な機能が多く収録されている。

 対応OSは「Windows 10 バージョン 2004」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。

ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.93.0(25/08/14)