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2025年10月プレビューパッチ「KB5067036」に問題、「WSL」とVPNツールの組み合わせで

「Cisco Secure Client」や「OpenVPN」などの製品に影響

同社のアナウンス

 2025年10月非セキュリティプレビュー更新プログラム「KB5067036」およびそれ以降のパッチを適用したWindows 11環境で、「Windows Subsystem for Linux」(WSL)のミラーリングネットワークが失敗する症状が報告されているとのこと。

 「Windows 11 バージョン 22H2」以降の「WSL」では、ネットワーキングモードをNATモードからミラーモード(ミラーリングネットワーク)へ切り替えて、ネットワーク互換性を向上させることが可能。IPv6やマルチキャストがサポートされるほか、ローカルエリアネットワーク(LAN)から「WSL」に直接接続できるようになるなどのメリットも得られる。

 しかし「KB5067036」適用後の環境では、このミラーリングネットワークが一部のサードパーティー製VPNとの間で問題を引き起こすことがあるという。具体的にはVPNアプリの仮想インターフェイスが「ARP」(アドレス解決プロトコル)のリクエストに応答しないため、「ホストへのルートがありません」というエラーが表示され、VPN経由で企業リソースにアクセスできなくなる。VPNに依存サービスでも障害が発生する可能性がある。

 この問題は「Cisco Secure Client」(旧:Cisco AnyConnect)や「OpenVPN」といった製品で報告されているとのこと。おもに「DirectAccess」を含むVPN経由で企業リソースへの接続するシナリオに影響し、「Windows 11 Home」や「Windows 11 Pro」を利用する一般ユーザーがこの問題に遭遇する可能性は低いとみられている。

 現在、同社はこの問題を調査中。追加情報が入り次第、共有するとしている。