レビュー

いろんなプロトコルでネットワークに接続するデバイスを調べ上げる「LANIPScanner」

フリーで使えるシンプルなネットワークスキャナー

「LANIPScanner」v1.00

 「LANIPScanner」は、Windowsで動作するシンプルなネットワークスキャナーアプリ。32bit/64bit版のWindows XPからWindows 11までに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、「nirsoft.net」からダウンロードできる。

 本ソフトは、さまざまなプロトコルを用いてローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているデバイスを検出し、一覧表示するツール。[F5]キーなどでスキャンを開始すると、以下の情報とともにネットワーク接続中のデバイスをリストビューに表示する。

  • IPアドレス
  • MACアドレス
  • デバイス名
  • ワークグループ
  • MACアドレスで判別されたデバイスの製造元
  • 検出に用いたプロトコル{ICMP(ping)、ARP、NBNS、SSDP、mDNS、DNS}
  • 「ping」コマンドの応答時間など

 リストビューの下には、選択中デバイスから受信した生データが表示される(SSDP/mDNSの応答があるデバイスのみ)。

初回スキャン時はファイアウォールの許可が必要になることがある

 選択したデバイスの情報は、クリップボードへコピーしたり、HTML形式のレポートにしたり、各種テキスト形式(CSV、JSON、XMLなど)でエクスポートすることが可能。行をダブルクリックすれば、当該行のデータを一覧できるプロパティ画面を表示できる。

当該行のデータを一覧できるプロパティ画面

 そのほかにも、[F9]キーを押して[Advanced Options]ダイアログへアクセスすれば、スキャン方法を詳細にコントロールすることも可能。指定したネットワークアダプターだけをスキャンしたり、IPアドレスを絞ってスキャンしたりできる。他のNirSoftツールの多くと同様、ポータブルアプリとなっており、インストール不要で利用できるのもうれしいポイントだ。

[F9]キーを押して[Advanced Options]ダイアログへアクセス

 なお、このツールの作者であるNir Sofer氏は、以前より「Wireless Network Watcher」というツールも提供している。このツールはおもにARPプロトコルを用いてデバイスをスキャンするため、他のサブネットに属するデバイスは検出できない。また、MACアドレスでデバイスを識別しているため、MACアドレスをもたないデバイスも検出できない。そのため「LANIPScanner」のほうが基本的に有用だが、「Wireless Network Watcher」でないと取得できない情報もある。場合によって使い分けるとよいだろう。

ソフトウェア情報

「LANIPScanner」
【著作権者】
Nir Sofer 氏
【対応OS】
32bit/64bit版のWindows XPからWindows 11まで
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.00(25/09/09)