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パワーユーザー御用達ツール集「PowerToys 0.92」が公開、タスクトレイアイコンのON/OFFなどを追加

「コマンド パレット」「カラー ピッカー」「トリミングとロック」にも改善

「Microsoft PowerToys」v0.92.0がリリース

 米Microsoftは7月2日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新版v0.92.0を公開した。「PowerToys 0.92」では、「.NET 9.0.6」「WinAppSDK 1.7.2」へ更新してパフォーマンスとセキュリティを改善。タスクトレイアイコンを隠すオプションが追加(既定有効)され、不要な場合は設定画面で非表示にできるようになった。

タスクトレイアイコンを隠すオプション

コマンド パレット

[Alt]+[Space]キー(既定、カスタマイズ可能)で呼び出せる「コマンド パレット」

 「PowerToys Run」の後継として開発が進められているコマンドランチャー「コマンド パレット」では、すべてのファーストパーティ拡張機能が「AOT」(Ahead-of-Time)互換になるなどの改善が加えられた。.NETコードを中間言語(IL)に変換してインタープリター実行するのではなく、事前にネイティブコードへコンパイルして実行することで、全体的なパフォーマンス向上が期待できる。

カラー ピッカー

[Windows]+[Shift]+[C]キー(既定、カスタマイズ可能)で呼び出せる「カラー ピッカー」

 デスクトップの指定したポイントから色データを採取する「カラー ピッカー」には、カスタマイズ可能なマウスボタンアクションを追加。左クリック、右クリック、中(ホイール)クリックに[色を選択してエディターを開く]、[色を選択して閉じます]、[閉じる]という3つのアクションを自分好みに割り当てられるようになった。

そのほかの改善

 そのほかにも、バグ報告ツールが改善。圧縮ライブラリの更新(cziplib 0.3.3)、進捗インジケーターの追加、古いトレースログの自動クリーンアップ、AppXアプリインストーラーのイベントログ追加といった要素が盛り込まれた。これらは今後の「PowerToys」改善に役立てられる。

バグ報告ツールが改善

 また、アクティブアプリの一部を切り取ってミニウィンドウに表示しておける「トリミングとロック」では、ウィンドウのスタイルを現在のOSテーマに合わせた調整を実施。「エクスプローラー」アドオンでもPDFや空白のサムネイル、テキストファイルのプレビューでクラッシュしていたレンダリング問題が解決され、安定性が向上しているという。

アクティブアプリの一部を切り取ってミニウィンドウに表示しておける「トリミングとロック」

 「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代、盛んに行われていた取り組みをWindows 10/11で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZones」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」など、『OSにも標準で備わっていればいいのに』と感じられる便利な機能が多く収録されている。

 対応OSは「Windows 10 バージョン 2004」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。

ソフトウェア情報

「PowerToys」
【著作権者】
Microsoft Corporation
【対応OS】
Windows 10/11
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.92.0(25/07/02)