ニュース

Genspark、無料・広告なしのオフィス統合環境「GenOffice」を公開 ~AI内蔵・フル機能

エンジニア1人が1週間、1万米ドル分のトークンで開発、アルファ版として提供

Genspark、無料・広告なしのAI内蔵オフィス統合環境「GenOffice」をリリース

 米Gensparkは8月3日(現地時間)、ローカルで動作するオフィス統合環境「GenOffice」をアルファ版としてリリースした。 『世界初のフル機能オープンソースAIオフィス』 を謳う製品で、ライセンスは「Apache License 2.0」。Windows/Macに対応する。

4つのオフィスアプリをタブでまとめたシェルアプリ

 「GenOffice」は、以下の4つのアプリを含むオフィス統合環境。これらをタブでまとめて扱うシェルアプリも用意される。

  • GenOffice Docs:「.docx」に対応したワープロ
  • GenOffice Sheets:「.xlsx」に対応した表計算。ピボットテーブル、スライサー、条件付き書式、数式のトレースにも対応
  • GenOffice Slides:「.pptx」に対応したプレゼンテーション。スライドマスター、グラフ、トリミング、インクなど
  • GenOffice PDF:PDFのビューアー兼エディター。注釈、フォーム、アウトライン、スタンプ、署名、ページ操作、印刷

 これらはすべて、サブスクリプションへの加入も広告も透かしもなく、誰でも無料で利用できる。ただし、AI機能を使うと「Genspark」のクレジットを消費する点には注意したい。

サブスクリプションへの加入も広告も透かしもなし
「GenOffice Docs」のユーザーインターフェイス
「Genspark Super Agent」が組み込まれており、共通のサイドパネルから利用可能
まだアルファ版。「GenTeam」のグループチャットに加わってフィードバックを送るとクレジットが付与される

 オフィスアプリにはそれぞれ同社の「Genspark Super Agent」が組み込まれており、共通のサイドパネルから利用可能。単にAIチャットを付け足したのではなく、AIエージェントがオフィスアプリに深く統合されているのが魅力で、質問しながら内容を深掘りできるのはもちろん、データを処理したり、下書きを書いてもらったりといったタスクも任せられる。AIプロバイダーとの通信は「Genspark」のアカウントでサインインしてサービス側を経由する仕組みでモデルのAPIキーはローカルに保存されない。

 興味深いのは既存ファイルの扱いで、たとえば「Docs」の場合、開いた「.docx」をハッシュで保管したうえで、編集された段落だけをOOXMLの断片として再生成し、元のXMLへ差し込む。手を加えていない部分は元のバイト列がそのまま維持されるため、「Word」で開き直してもレイアウトが崩れることはない。

 この方法は「Sheets」「Slides」でも同じで、原本を正とし、編集は必要最小限のパッチとして適用される。ちなみに「Sheets」のUIはオープンソースの表計算エンジン「Univer」をベースに独自の拡張を重ねたものだという。

 同社によると、このアプリはエンジニア1人、1週間、1万米ドル分のトークンだけで構築されたとのこと。まだアルファ版という位置付けだが、一通りの機能は動作するようだ。「GenTeam」のグループチャットに加わってフィードバックを送るとクレジットが付与されるので、興味のあるユーザーは参加してみるとよいだろう。



 「GenOffice」は現在、公式サイトおよび「GitHub」から無償でダウンロードできる。執筆時現在の最新版はv0.4.110で、Windows版はx64、Mac版はApple Silicon向けが用意されている。

ソフトウェア情報

「GenOffice」
【著作権者】
Mainfunc, Inc.
【対応OS】
Windows(x64、編集部にてWindows 11で動作確認)、Mac(Apple Silicon)
【ソフト種別】
オープンソース
【バージョン】
0.4.110(26/08/02)