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脱Microsoft/Googleを掲げるオフィスツール「Euro-Office」、6月9日にリリースへ

欧州の企業連合が立ち上げ、デジタル主権を取り戻す

「Euro-Office」が6月9日にリリースへ

 独Nextcloudは5月28日(現地時間、以下同)、「Euro-Office」を6月9日にリリースすると発表した。「Microsoft Office」や「Google ドキュメント」に依存しないソブリン(主権)ソリューションとして位置付けられており、文書、スプレッドシート、プレゼンテーションの作成・編集といった基本機能が安定版として提供される。

 「Euro-Office」は、今年3月ベルリンで開催されたイベントで発表されたソリューション。ホスティングサービスを運営するIONOS、オープンなストレージサービスを提供するNextcloudを中心に、Eurostack、XWiki、OpenProject、Soverin、Abilian、BTactic、OpenXchange、Office.euといった欧州のテクノロジー企業やコミュニティ組織が参画。4月からIONOSとNextcloudが専任の開発チームを発足させていた。

 「Euro-Office」はオンライン・リアルタイムでの共同編集に特化したコンポーネントとなっており、ストレージやナビゲーション、権限の管理、共有ロジックなどはプラットフォーム側に任せる設計になっているようだ。

 また、現時点では「Microsoft Office」形式との互換性を重視しており、移行の負担を最小限に抑えるため、既存の「Office」ユーザーにも馴染みのあるインターフェイスが採用されている。「ODF」(OpenDocument Format)へはまだ完全に対応しておらず、次回のリリースの最優先事項となっている。デスクトップアプリやモバイルアプリの開発も予定されているとのこと。

「Euro-Office」のユーザーインターフェイス

 コードベースは「ONLYOFFICE」をフォーク(分岐)したもの。オープンソースライセンス(AGPL)のもと、「GitHub」で公開されている。

 「ONLYOFFICE」の開発に参画するのではなく、わざわざフォークしたのは、同アプリがロシアで開発されているのが理由のようだ。積極的なコード貢献を受け入れておらず、あまりコード品質が高くなかったり、開発プロセスが透明性が欠けていたり、モバイルアプリがオープンソースではなかったりといった点も問題視されている。

 初期リリースでは、コードのクリーンアップとセキュリティ修正、既存ソリューションとの統合に注力したとのこと。当初はNextcloudの最新版「Nextcloud Hub 26 Spring」へ統合され、今後IONOSの「Managed Nextcloud」でも利用できるようになるほか、「XWiki」や「Office.eu」とも順次統合していく予定だという。

 すでに実績のある「LibreOffice」「Collabora Office」が選ばれなかった理由には触れられていないが、統合やコラボレーションの機会を模索するとしている。