レビュー
敵の行動を読み切り、目指せ完封勝利!獣人剣士が荒野を征く短編RPG「スナギツネと盗賊団」
アタック・ガード・ラッシュの3すくみによる読み合いバトル。敵の行動を予知する魔眼の活用もポイント
2016年12月15日 12:43
「スナギツネと盗賊団」は、かつての文明が滅び、荒野と化した世界を舞台とした短編RPG。Webブラウザーでプレイ可能なフリーゲームとして公開されており、想定プレイ時間は公称1~2時間程度。物語は強さを追い求め各地を放浪している主人公のディズが、ある集落より盗賊団に奪われた物資を取り戻すよう依頼されることから始まる。ゲームは荒野を探索し、敵を倒して物資を取り返しながら進んでいく。
戦闘はターン制のコマンド選択型。基本となるコマンドはすばやく攻撃する“アタック”、防御してカウンターを狙う“ガード”、力を溜めて強襲する“ラッシュ”の3種類。敵の行動も基本的にこの3種類で、『ガードはアタックを無効化しカウンターダメージを与えるが、ラッシュは防げない』『ラッシュはアタックにより発動を阻害され一方的にダメージを受ける』というように、“アタック<ガード<ラッシュ<アタック…”という3すくみで行動の成否が決まる仕組みとなっている。
敵ごとに行動の傾向が違うため、これを把握して相手の出方を読んでいくことに加え、同じ敵と何度も戦うと、ときおり敵の次の行動が表示されるようになる。プレイヤー自身の経験とシステムのサポート、そして時には勘も使って、いかに敵の行動を阻害できるかがバトルのポイントだ。敵の行動を完封しノーダメージで倒すと“パーフェクトボーナス”として取得経験値が増加する要素もあり、読み合いがアツいバトルに仕上がっている。
ゲームを進めると敵の行動パターンも多様化し読みにくくなってくるが、そこで効果を発揮するのがディズの右目に封じられた“魔眼”による特殊能力“予知眼”。発動すると敵の行動を完全に予知できるようになる。使用中はターンごとにMPを消費し、MPが尽きるまで効果は続く。MPは予知眼を使用していない時に少しずつ回復していくので、その使い所を見極めるのも戦略のうちだ。
物語はディズが大剣一本を頼りに盗賊団を薙ぎ倒していくという、剣客もののような赴きも感じる痛快な内容で短編らしくテンポよく進行する。クールだが義に厚いディズをはじめとして、登場キャラクターがすべて獣人なのも特徴。オリジナルのイラストや、サイドビューの戦闘画面で滑らかに動くキャラクターアニメーションも見どころの作品だ。
ソフトウェア情報
- 「スナギツネと盗賊団」
- 【著作権者】
- 白うさぎの飼育小屋、SoftGarage
- 【対応OS】
- 各種Webブラウザー(詳細は作者サイト参照)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.1.2(16/12/10)
窓の杜をいいね・フォローして最新記事をチェック!
Follow @madonomori