レビュー
WikipediaのコンテンツをP2Pで取得できるようにする「Google Chrome」用の拡張機能
Wikipediaのサーバー負荷軽減やパフォーマンス向上が期待できる
2017年1月31日 06:00
「WikipediaP2P」は、“Wikipedia”のコンテンツをP2Pで取得できるようにする「Google Chrome」用の拡張機能。編集部にてWindows 10上の「Google Chrome」v56.0.2924.76で動作を確認した。ライブラリサイト“Chrome ウェブストア”から無償でダウンロードできる。
「Google Chrome」に搭載されているリアルタイムコミュニケーション技術“WebRTC”を利用して、“Wikipedia”のコンテンツをP2Pで取得できるようにしたサードパーティ製の拡張機能。編集部にて試用したところ、日本語版の“Wikipedia”でも動作するようだ。
コンテンツをP2Pを取得することによるメリットは、“Wikipedia”のサーバーを介さず、ネットワーク上の他のPC(ピア)からコンテンツが取得できること。“Wikipedia”のサーバー負荷やネットワーク帯域を節約したり、教育機関などのローカルネットワークで“Wikipedia”をより快適に閲覧するのに役立つ。ある程度普及しなければ効果は見込めないが、面白い試みと言えるだろう。ただし、代わりにPCへの負荷が少し高まることは覚悟する必要がある。
本拡張機能はインストールするだけで機能する。通常、“Wikipedia”のリンクは青色だが、本拡張機能を導入すると、マウスオーバーでリンクがオレンジ色に変わるようになる。これは他のPC(ピア)からリンク先のコンテンツを取得しようとしていることを示している。ピアから正常にコンテンツが取得できると、リンクがさらに緑色に変化する仕組みだ。初期状態では、ピアから取得を試みるコンテンツ、つまりオレンジ色になるリンクの数は5つまでに制限されている。
なお、ピアからコンテンツを取得できなかった場合は、通常通り“Wikipedia”のサーバーからコンテンツが取得される仕組み。「WikipediaP2P」を導入したあとも、それを意識することなく“Wikipedia”を利用できる。
ソフトウェア情報
- 「WikipediaP2P」
- 【著作権者】
- www.wikipediap2p.org
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.9.6(16/10/29)
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