レビュー

高速性と信頼性を重視したマルチプラットフォーム対応チャットアプリ「Telegram」

送信したコンテンツの自己破壊が可能な秘密チャット機能を搭載

「Telegram Desktop」v1.0.29.0

 「Telegram」は、高速性と信頼性を重視したマルチプラットフォーム対応のテキストチャットアプリ。Windows向けクライアントアプリは、デスクトップに対応した「Telegram Desktop」と、モバイルに対応した「Telegram Messenger」が用意されており、いずでも“Microsoft ストア”などから無償でダウンロードできる。

 「Telegram」は、ロシア生まれの無償チャットサービス。クラウドベースのため複数端末でアカウントやメッセージを同期することが可能。他のどのテキストチャットアプリよりもシンプルで高速に動作すると謳っている。また、APIが公開されており、BOTなどと連携できるのも特徴と言える。

 しかし、「Telegram」最大の特徴と言えば、セキュリティとプライバシーへとことんこだわった作りになっていることだろう。

 たとえば、本アプリは一般のチャットとは別に、1対1で秘密の会話が行える“Secret Chat”機能を搭載している。ここで送受信されるすべてのメッセージはエンドツーエンドで暗号化され、「Telegram」の管理者ですら内容を閲覧することはできない。また、対応システムであればスクリーンショットの撮影もブロックし、カジュアルなメモを防止してくれる機能も備える。

 さらに、“Secret Chat”機能では送信したメッセージ、写真、ビデオ、ファイルなどを一定期間後に削除する“self-destruct(自己破壊)”機能が利用可能。デスクトップ版で利用できないのが欠点だが、検閲のない会話を行いたい場合には役に立つだろう。

「Telegram Messenger」v2.0
モバイル版では“Secret Chat”機能が利用可能

 アプリの使い方は一般的なチャットサービスと変わらない。強いて言えば、メッセージの送信が完了すると1重のチェックが、相手がメッセージを読むと2重のチェックが付くシステムを採用している点は少し珍しいぐらいだ。テキストチャットではあらゆる種類のファイルが共有可能で、絵文字・ステッカー・GIFアニメーションなども利用できる。

 なお、「Telegram」を利用するには、電話番号が必要。初回の認証画面で電話番号を登録すると、SMS経由で認証コードが送られてくるので、それを入力すれば登録は完了だ。連絡相手の登録は、電話番号で行う仕組み。アカウント名を設定すれば“t.me/(ユーザー名)”というリンクで連絡先を共有することもできる。

「Telegram」を利用するには、電話番号が必要

ソフトウェア情報

「Telegram Desktop」
【著作権者】
Telegram Messenger LLP
【対応OS】
Windows 10
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.0.29.0
「Telegram Messenger」
【著作権者】
Telegram Messenger LLP
【対応OS】
Windows 10 Mobile、Windows Phone 8/8.1
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.0