レビュー

「Visual Studio」で“Zen Coding”が利用できる「Visual Studio Zen Coding 2012」

そのほかにも簡単な数式の計算やコメントのトグル、空要素のタグの分割・結合が可能

「Visual Studio Zen Coding 2012」v0.7

 「Visual Studio Zen Coding 2012」は、「Visual Studio 2012」で“Zen Coding”を利用できるようにする拡張機能。「Visual Studio 2010」「Visual Studio 2012」(無償の“Express”エディションを除く)に対応しており、“Visual Studio ギャラリー”からダウンロードできる。

 “Zen Coding”とは、テキストエディターでHTML、XML、XSLなどを高速に記述するために生まれた記法、およびそれを実現するためのプラグインを指す。CSSセレクタの記法と“*5”(5回繰り返すの意)といった算術記号を組み合わせて記述し、トリガーキーを入力することでそれをタグへ展開することができる。たとえば、

div#page>div.logo+ul#navigation>li*5>a

以上のように記述してトリガーキーを入力すると、以下のようなタグへと展開される。

<div id="page">  	<div class="logo"></div>  	<ul id="navigation">  		<li><a href=""></a></li>  		<li><a href=""></a></li>  		<li><a href=""></a></li>  		<li><a href=""></a></li>  		<li><a href=""></a></li>  	</ul>  </div>

 CSSのコーディングに慣れた人にとっては比較的馴染みやすく、とくに同じタグ構造を繰り返し入力する場合に威力を発揮する。現在は“Emmet”という名で後継版の開発が進められている。

CSSセレクタの記法と“*5”といった算術記号を組み合わせて記述
トリガーキーを入力することでそれをタグへ展開
「Visual Studio Zen Coding 2012」のメニュー

 「Visual Studio Zen Coding 2012」の場合、トリガーキーは[Alt]+[Z]キーに割り当てられており、[Ctrl]+[Alt]+[^]キーで編集箇所へ順にジャンプできる(逆へ移動する場合は[Ctrl]+[Alt]+[:]キー)。残念ながらキーコンビネーションをカスタマイズする機能は備えていないようだが、基本的なショートカットキーから少しずつ覚えていけばよいだろう。

 そのほかにも、簡単な算術式を評価して結果へ置き換える機能、“<要素名></要素名>”(Splitタグ)と“<要素名 />”(Joinタグ)を変換する機能、選択テキストをコメントにしたり、カーソル位置のコメントを解除する機能などを備える。

ソフトウェア情報

「Visual Studio Zen Coding 2012」
【著作権者】
danny_su 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 8で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
0.7(12/11/25)

(柳 英俊)